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「西武渋谷店」が閉店、58年の歴史に幕 ロフト館とモヴィーダ館は営業継続

20時分ごろにシャッターが下ろされた公園通り側のエントランス

20時分ごろにシャッターが下ろされた公園通り側のエントランス

 西武渋谷店(渋谷区宇田川町)が9月30日に閉店し、閉店時間には多くの客が詰めかけ、最後の様子を見届けた。

閉店した西武渋谷店

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 1968(昭和43)年4月19日に開業した同店。渋谷駅前(スクランブル)交差点からすぐの場所にあり、長年ランドマークとなっていた。百貨店としていち早く海外ブランドを導入し、「DCブランド」ブームの先駆けとなるなど、渋谷の若者文化もけん引した百貨店が58年の歴史に幕を下ろした。

 最後の営業日となったこの日は、開店前から行列ができ、A館・B館をつなぐ連絡通路やウインドーなど特徴的だった店内を見納めようと、多くの人が訪れた。レストラン「トップス渋谷店」(A館5階)には終日、行列ができた。

 小雨降る中、閉店セレモニーが行われることはなく、20時5分ごろには公園通り側のエントランスのシャッターが下ろされた。以降、A館・B館共に井の頭通り沿いのエントランスから買い物客を退店させ、21時9分ごろにA館、21時15分にB館それぞれのシャッターが下ろされた。集まった人たちからは「西武」「ありがとう」などの声や拍手が起きた。

 同店を経営するそごう・西武によると、閉店は地権者との賃貸借契約満了によるもの。20年近くにわたり地権者との間で再開発について協議を続けてきたが折り合わず、賃貸借契約終了と明け渡しの要求後も交渉を続けたものの、要望かなわず撤退を決めた。屋上の看板や、エントランスの銅像はすでに撤去作業が進められている。

 渋谷駅周辺では、2020年3月に東急百貨店東横店が、2023年1月に東急百貨店本店が、いずれも再開発に伴い営業を終了。「館」として唯一残っていた西武渋谷店も姿を消した。

 同日開かれた渋谷区の会見で、長谷部健渋谷区長は「(西武渋谷店とは)ほぼ同年代なので個人的には寂しい。小学校の夏休みの宿題で、段ボールと牛乳パックをつなげて西武の模型を作ったくらい子ども心に『空中を歩ける道』を感じ、屋上に遊園地もあるなど華やかな場所だった。デパートが徐々に変わる姿を見て寂しさもあるが、時々食事をしに行っていたので今でもなじみがあるる。(渋谷は)ずっと変化して景色も変わっている街。地主の方がいろいろ考えると思うが、渋谷らしいまちづくりに貢献していただけるような場所だと思うので、要望があれば積極的に話をさせていただき、一緒に協力しながら街の未来に向けて取り組んでいけたら」と話した。

 今後、ロフト館とモヴィーダ館は営業を続ける。