Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が12月14日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で千葉ジェッツと対戦した。
最終クオーターに連続で3ポイントシュートを決めたベンドラメ礼生選手
前日の対戦で、前半で30点差を付けられる大敗を喫したSR渋谷。試合後にゼネラルマネジャー発信で、「バスケットを仕事として責任を持って会場入りしているのか、ただ楽しくやりに来ているのかということをチームで話し合った。来てくれているお客さんからお金をいただいてプレーしている。何のために・誰のためにやっているのかを見つめ直して」(山内盛久選手)迎えたこの日。
立ち上がりはシュートを決めきれず重い展開となるが、「チームワークがあり、フィジカルにファイトする姿勢も感じられ、やっていきたい戦いではあった」(カイルベイリーヘッドコーチ(HC))。
10-21で迎えた第2クオーター(Q)は、ジャン・ローレンス・ハーパージュニア選手の好守などから連続得点を挙げる。一時6点差に詰め寄るが、高確率で3ポイント(P)シュートを決められ30-45で前半を終えた。同Qには、狩野富成選手がダブルチームからボールを奪ったが、たたき込んだダンクが外れる場面もあった。ベイリーHCは「あれだけ良いディフェンスをしたのだから、あとはアグレッシブにフィニッシュするだけ。シュートがどれだけ重要かを学ばないといけない」と触れた。
第3Qはジョシュ・ホーキンソン選手やドンテ・グランタム選手がインサイドで得点を重ねたほか、田中大貴選手のミスマッチを生かした得点なども見られたが、千葉の得点を抑えきれず。52-65で迎えた最終Q序盤には、ベンドラメ礼生選手の連続3Pシュートなどで5点差まで詰め寄るが、追い上げ叶わず70-80で敗れた。
ベイリーHCやホーキンソン選手は、千葉のオフェンスリバウンドを2本に抑えたこと、ターンオーバーの数で勝ったことは評価。ホーキンソン選手は、「負けた試合はポジティブに捉えることは難しいが、集中力や強度、頑張り、良くなった部分は絶対にあった。一過性では勝てないので40分やり続けないといけない」と続けた。
前半には、アンドリュー・ランダル選手やホーキンソン選手、後半には田中選手やグランタム選手が連続でルーズボールに飛び込んだことから得点が生まれた場面があった。ベイリーHCは「ずっとルーズボールに対するリアクションに苦しんでいたので、バイウイークに話した。素晴らしかった」と振り返った。
ケガで選手を欠いていることなどから、これまであまり出場機会がなかった選手も出場した今節。ホーキンソン選手は「チームとして、出ているメンバーがいつでもファーストユニット。ミスはあるかもしれないが、自信を持ってプレーすればいい。誰が出てもチームとしてやるべきプラン、ルールを遂行することが大事。集中力を持って戦うことは全員がやりきれた」と評価。ベイリーHCは「ベンチから出る選手は、長い時間やり続けることが次のステップ」とも。
ゴール下の番人であるトーマス・ウェルシュ選手も欠いた。ホーキンソン選手は「どこで攻めるのか、やれることに制限が出る。フィジカリティーやリバウンドも大きな影響が出ると思うが、今日はチームとして戦えた。トムがいない間、特にディフェンスでリバウンドを取り切ることができれば」と話した。
チームは5連敗。8勝15敗と地区10位に沈んでいる。「負けにいいも悪いもないが、昨日より自分たちのバスケットをして戦えた。戦術ではなくメンタルの部分が影響して、一つの頑張り努力にフォーカスしてやっと戦えたのが、今の自分たちの現状」と振り返った山内選手は、「すごく危機感を持っている。出し切って負けたならまだ次の課題として前を向けるが、昨日のようにエナジーがなく、何もできずに負ける試合をまだこの時点でしている。戦術的な会話をしているならまだ良いが、エナジーとか、言い方は悪いが低いレベルの会話をしているので個人としてはすごく焦っている」と心境を吐露した。