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表参道沿いの複合商業施設「原宿クエスト」、新生オープンへ ナイキ先行開業

「原宿クエスト」外観

「原宿クエスト」外観

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 建て替えを経てリニューアルした原宿・表参道沿いの複合商業施設「原宿クエスト」(渋谷区神宮前1)が9月11日に一部開業する。事業主はNTT都市開発(千代田区)と、同社と東京センチュリーが出資するH-QUEST特定目的会社。

原宿クエストから北東側の眺め

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 原宿クエストは1988(昭和63)年、1985(昭和60)年に閉館したNTTグループの前身、電電公社の旧総裁公邸跡地に開業。「Quest For The New Standard」をコンセプトに、アパレル店やカフェ・レストラン、多目的ホールなどが入っていた。建て替えに向け2021年10月に閉館。2022年10月に着工し、新生・原宿クエストは8月29日に完工した。

 敷地面積は1956.49平方メートル。地下2階~地上6階の高層棟と、地上1階の低層棟で構成する。延べ床面積は、塔屋1階を含め、計7513.18平方メートル。建築デザインはオランダの建築設計事務所「OMA(Office for Metropolitan Architecture)」の重松象平さんが担当。「デュアリティ(二面性)」をコンセプトに、原宿と表参道に併存する「異なる街の個性をつなぐ空間」を計画。低層棟と高層棟の間にパサージュ(敷地内通路)を設けることで、街の回遊性を高める。表参道側は、垂直性と透明性を意識した外観で、ガラス面に表参道の街路樹が映るようにする。表参道から続くように設けるパサージュの先には、小規模な店舗や広場、アートスケープを配置。パサージュ沿いや地階には、地層をイメージした版築壁を設ける。壁面には、明治神宮の地層や植生を反映した素材を用いる。ロゴデザインは、グラフィックアーティストのYOSHIROTTENさんが担当した。

 コンセプトは「Re: HARAJUKU CULTURE」。これまでの歴史などを受け継ぎながらも、都市構造や人の流れが変化する現在の原宿で、「原宿カルチャー」の追求を図る。同日、先行オープンするのは、1階~3階にわたるスポーツアパレルブランド「NIKE(ナイキ)」の店舗「NIKE HARAJUKU」。今年8月に同施設並びの路面にあった店を一時閉店し、移転リニューアル。メンズ・ウィメンズ・キッズを対象にした、ナイキとジョーダンブランドのスポーツパフォーマンスフットウエアやアパレル、ライフスタイルプロダクトを取り扱う。

 そのほかのテナントは11月以降、順次オープンを予定する。地下1階には、食と音楽を融合したレストラン「The Tunnel」(運営会社=en one tokyo)が出店。防音システムを備える高速道路のトンネルをモチーフにした空間は、音楽イベントにも対応。同じく、en one tokyoが運営する「The Hall」は、天井高4メートル、面積約300平方メートルのポップアップスペースで、ショップや展示会、発表会、アートショーなどの利用に対応する予定。

 地上1階には、コーヒーや国産クラフトビールなどをテイクアウトで提供するコーヒースタンド「FUKURIN Coffee & Beer 原宿」(同=福鈴)、1860年にイギリスで創業したラグジュアリーブランド「SUNSPEL(サンスペル)」のアジア発直営店「SUNSPEL OMOTESANDO」(同=SUNSPEL)も出店。ドライフラワーショップ「EW.Phamacy Room106」(同=edenworks)は、富ヶ谷の「EW.Pharmacy」が移転オープン。スタッフが客のカウンセリングを元に好みの色味や花をセレクトしてアレンジメントする。

 同4階は、NTT都市開発が運営するシェアオフィス・コワーキングを展開。同5階には、1918(大正7)年創業の天ぷら専門店「天ぷらひさご」(同=ひさごコーポレーション)、台湾版「ミシュランガイド」で1つ星を5年連続獲得もしている台湾発レストラン「富錦樹台菜香檳(フージンツリー)」(同=FUJIN TREE JAPAN)が出店を予定する。

 同6階はフレンチ「L’AS(ラス)」(港区南青山4)の新業態「Pres de L'AS(プレ・ドゥ・ラス)」(同=トランジットホールディングス)」。ラスの兼子大輔シェフ監修の下、「カジュアルに楽しめる」フレンチを展開。平日のランチコースと、ディナーは旬の食材を使うフルコースを提供する。ラスのスペシャリテの前菜「フォアグラのクリスピーサンド」もラインアップする。

 営業時間は未発表。

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