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渋谷・桜丘にタナカカツキさんプロデュースのサウナ 再開発までの暫定施設

深さ160センチの水風呂や外気浴スペースなどを設ける3階(写真は西側)

深さ160センチの水風呂や外気浴スペースなどを設ける3階(写真は西側)

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 漫画家・タナカカツキさんが総合プロデュースするサウナ「渋谷SAUNAS(サウナス)」(渋谷区桜丘町)が12月23日、渋谷・桜丘町のさくら坂沿いにオープンする。経営はウェルネス企業のTOYOKE(桜丘町)。

さくら坂沿いに位置する施設外観

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 東急不動産が桜丘エリアへのスタートアップ企業の集積を目指し結成したコンソーシアム「Neutral Innovation Base(ニュートラル・イノベーション・ベース、以下NIB)」の拠点の一つ。NIBでは、2024年度の開業を目指し開発が進む「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」の隣接地で再開発の検討を進めている「ネクスト渋谷桜丘地区」で、再開発事業が着工するまでの同エリアの賑(にぎ)わいに貢献するために、「ネクスト渋谷桜丘地区」エリア内の複数の建物を暫定施設として活用している。

 スタートアップ企業のニーズを考慮し施設内容を検討。イベント利用ができるスペース「SACS」、交流の場となるコワーキングスペース「MIDORI.so」などを、かつてイケベ楽器が出店していた桜丘フロントビルと隣接する桜丘フロントIIビルに4月にオープン。渋谷サウナスは、福利厚生サービスとなる食堂・娯楽施設の一つとしてオープンする。

 昨今のブームで注目も集めているが、利用者はビジネスマンや起業家、経営者が多くサウナが「一種の交流の場となっている」ことなどから、サウナを開発。東急不動産のスタートアップ支援施設テナント利用者は割引価格で使えるほか、エリアの賑わい貢献として、地域住民には定期的に割引券を配布する。

 駐車場跡に新築した渋谷サウナスは、3階建てで延べ床面積は203.24坪。建物を東側(ランピ)と西側(ウーズ)で区分けし、それぞれ男性用・女性用にする(毎日入れ替え)。2~3階に、8種類9つのサウナ室と2種類4つの水風呂、外気浴スペースを設ける。

 東側は、2階=照度を抑えた空間でセルフロウリュができる「ムスタ」(室内温度85度)、同時に3人まで寝転ぶことができる「ベッド」(同)、寝転ぶことができる水風呂「マラタ」。3階=スピーカー4台ウーハー2台を備える「サウンド」(同83~4度)、樹齢数百年のフィンランドパインが立ち枯れたケロ材を使った空間でリラクセーションサービス「ウィスキング」を行う「ケロ」(ウィスキング施術時の温度は63度)、深さ160センチの水風呂「シヴァ」。

 西側は、2階=座面下がZ状に屈折している「ハルマー」(室内温度は85度)、数分間に1回のオートロウリュで湿度を高める3人がけの「ヴィヒタ」(同65度)、「マラタ」、3階=茶室をイメージした空間でクロモジ茶のアロマを使う「テータ」(同85度)、木材で囲った空間で蒸気を仰ぐサービス「アウフグース」を受けられる「トゥーリ」、「ケロ」「シヴァ」。サウナ室内の温度は全て予定。水風呂の温度は未定。ムスタ以外はオートロウリュ。

 2階は、サウナ室内以外は石に囲まれた空間で、床の大理石は凹凸にすることで滑りにくくしている。3階は外気浴スペースでもあり、木材を基調に植栽も配置し、定時にミスト噴射をして森を想起させる。

 館内着はアパレルブランドDIGAWELが監修。首や腕などにゆとりを持たせるデザインで、トップスとボトムスそれぞれ2色用意。シャンプーやボディーソープ、化粧水などのアメニティーはコスメブランドOSAJIを採用する。ロッカー数は160台。

 1階~中2階にはワークスペースなどでも使えるオープンスペースを設置。席数は45席。電源やWi-Fi完備。会議室(6人・8人の2室)も用意。飲食店として、ミシュラン2つ星レストラン「精進料理 醍醐」の4代目・野村祐介さんが監修するビーガンメニューも提供。国産のリンゴやニンジン、タマネギ、ショウガなどの青果、カルダモンやシナモン・クミンなどのスパイスを使うカレー(イートイン1,540円)、国産小麦とタピオカ粉を使う生地のドーナツ(同396円~)、蜂蜜を使わないオロナミンCでポカリスエットを割るサウナ利用者に人気の飲み物「オロポ」(610円)などを提供。テイクアウト利用に加えデリバリ―サービスも導入する。

 漫画&エッセー「サ道」の著書としても知られるタナカさんは、3年ほど前に今回の依頼を受けたという。「サウナは自然体験と考えると都心にこそ、渋谷にこそ必要」と言い、「理想のまま、妥協のなくサウナ室が作れたかな。お湯に浸かることがない、サウナに特化したサウナ施設が現実にかなった」とオープンを喜んだ。

 入場料は2時間3,080円(土曜・日曜・祝日は同3,850円)、延長料金は1時間880円~(飲食注文客は30分延長無料)。週に3回予定する著名アウフグーサーによるアウフグース参加料は370円。ウィスキングはプランにより異なる。ミーテイングルームの利用料金は1時間1,320円~。オープン時は4割程度の稼働となるが、1日250~300人弱の利用を目指す。

 営業時間は8時~24時(当面の間は23時まで、予約制)。18歳未満、入れ墨・タトゥーが入っている人の利用などは不可。暫定施設とはなるが、明確な営業終了時期は決まっていない。

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