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渋谷ハチ公前広場「青ガエル」が秋田・大館に移設へ 忠犬ハチの「縁」で

ハチ公前広場に設置されている「東急5000系車両(愛称=青ガエル)」

ハチ公前広場に設置されている「東急5000系車両(愛称=青ガエル)」

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 渋谷・ハチ公前広場のモニュメント「東急5000系車両(愛称=青ガエル)」が6月上旬、秋田県大館市に移設されることが明らかになった。区は2月9日、大館市で共同会見を開き、これまで忠犬ハチを縁に交流を続けてきた同市との「親交の象徴」として活用を目指す。

移設先となる大館市「秋田犬の里」

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 同車両は、東急電鉄が運用終了後に保存していた車両を渋谷区が譲り受け、2006年10月、半蔵門線・田園都市線の出入り口付近に設置。緑色の塗装と丸みを帯びた愛嬌(あいきょう)のある外観から「青ガエル」として親しまれた車両は1954(昭和29)年に製造され、16年にわたり渋谷~桜木町間を走行した東急5000系の先頭車。モニュメントの全長は11.22メートル、重さ約11トン。

 当初は青少年育成活動の拠点として活用し、2013(平成25)年6月からは渋谷区観光協会が同所を拠点に外国人旅行者向けの観光案内所「青ガエル観光案内所」を運営。車内では英語、中国語など多言語に対応した観光マップ配布し、専任スタッフが常駐するなど、渋谷に訪れる外国人客のニーズに合わせ観光案内を行ってきたほか、広場の待ち合わせ場所にもなってきた。

 移設は、100年に一度と言われる大規模再開発が進む渋谷駅周辺で、今後の運用などが模索されてきた青ガエルの新たな活用を目指すもの。大館市と渋谷区は、忠犬ハチ公像のモデルとなった秋田犬・ハチの生まれ故郷が同市であることから、2001(平成13)年に防災時における協定を結ぶなど都市間交流を行ってきた縁がある。

 移設先は、大館駅前に昨年5月にオープンした市観光交流施設「秋田犬の里」の芝生広場南側を検討し、交流拠点となるモニュメントとして、ハチを中心に渋谷と大館の歴史の移り変わりなどを紹介。座席シートは施設来場者の休憩場所として開放する予定だ。

 5月下旬から6月上旬にかけて、ハチ公前広場から搬出・運搬・移転し、7月の供用開始を目指す。

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