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サンロッカーズ渋谷、昨シーズン未勝利の千葉から白星 Bリーグ開幕戦

開幕戦を迎えたサンロッカーズ渋谷(黄色のユニホーム)

開幕戦を迎えたサンロッカーズ渋谷(黄色のユニホーム)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月5日、ホーム青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で開幕戦を迎え、千葉ジェッツ(以下、千葉)に88対80で勝利した。観客数は4132人。

千葉の富樫勇樹選手のDFについた関野剛平選手

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 4シーズン目となったBリーグ。SR渋谷は13選手中7選手を入れ替え、オフシーズンにはディフェンス(DF)の強化を図ってきた。試合前にも映像でディフェンスを確認し、伊佐勉ヘッドコーチ(HC)が「勝とう」と選手たちに伝え試合に臨んだという。そのディフェンスが効果を発揮したシーンが随所に見られた。

 千葉の攻撃の中心であるポイントガード(PG)・富樫勇樹選手にマッチアップしたのはシューティングガードの関野剛平選手。昨シーズンまで所属していたレバンが北海道ではポジションが異なるPGに付くことは「あまり無かった」と言うが、そのDF力を買われてSR渋谷に移籍。この日も粘り強く富樫選手にプレッシャーをかけ続けた。スピードのある富樫選手には「付いて行くことが精一杯で、まだまだ」と納得いかない様子で、出場時間は20分弱だったが「途中で本当に死ぬかと。『交代して』って思った(笑)」とハードさをうかがわせた。一方で「ファストブレイクを消す、早くマークに付いてロングパスを出させないことが目標だったのでできたのはよかった」と手応えも感じさせた。

 チーム全体で試合を通してフルコートで当たるDFを実践しているSR渋谷。「DFの強度が落ちてきたら交代のサイン」(伊佐HC)と選手を交代しながら40分間を戦い抜いた。昨シーズンまでチームを支えたロバート・サクレ選手の引退に伴い入団したスペイン代表でもあるセバスチャン・サイズ選手は計4本のブロックショット(シュートブロック)を見せたり、DFで関野選手をヘルプしたりと、高い運動量でチームに貢献した。千葉・大野篤志HCも「PGが潰された」「ビッグマンもプレッシャーをかけていた」などとSR渋谷のDFを評価した。

 試合序盤は「開幕戦、しかもホームで皆気持ちが高ぶっていた」(ベンドラメ礼生選手)とシュートが決まらず、0-6とリードを許す展開となったが、好守が見られるとオフェンスの調子も上がっていった。第2クオーター(Q)にはオフェンスリバウンドで粘りを見せたほか、「いいリズムでボールが回った」と田渡修人選手がガッツポーズをして喜んだ野口大介選手の3ポイント(P)シュートも決まり試合を振り出しに戻した。第3クオーター(Q)には、スチール(ボールを奪うプレー)からの速攻などで逆転。終盤には前半得点を挙げられていなかった杉浦佑成選手が3本の3Pを決めるなど同Qで30点を量産した。最終Qも大きく崩れることなく88-80で勝利。SR渋谷は2017(平成29)年12月9日以来の千葉からの白星となった。

 伊佐HCは「クラブにとっても大きな1勝」と喜び、「DFでしっかり自分たちのペースに持ち込めた」と勝因を挙げた。関野選手は「プロになって開幕戦勝ったことが無かったのでうれしい」と笑顔を見せた。

 試合後「ほっとした」とこぼしたベンドラメ選手。昨シーズンは「上位チームとの戦いでは2桁点差が開いても終盤で逆転さることが多かった」ことから、リードをしても「怖かった」と言う。それでも「点差を詰められたときに我慢して、逆に離せるのは昨年に無かったところ。新しいサンロッカーズを見せられた」と安どの表情を浮かべた。

 今季からPGも担っている田渡選手。第1Qにターンオーバーをしてしまうも、「DFでカバーしよう」と直後にスチールしアシストを決めたほか、最終Qには「隙あらば狙っている」と得意の3Pも沈めた。「会場があまり大きくないので(ファンとの)距離も近く熱気がすごくて。一生懸命声を出してくれているのも聞こえて力になった」とファンに感謝した。

 両チームは明日6日にも同所で戦う。

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