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渋谷・桜丘町に「レモンライス」専門店 小宮山雄飛さんらが開業

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 ミュージシャン小宮山雄飛さんらが共同経営し、南インドの家庭料理「レモンライス」を提供するテークアウト店「Lemon Rice TOKYO(レモンライス・トーキョー)」(渋谷区桜丘町)が渋谷・桜丘にオープンして3カ月がたった。オープン日は9月10日。

小宮山雄飛さん考案の「レモンライス」

 小宮山さんが「日本のインド料理屋でも出す店は、まだそんなに多くない」と話すレモンライスは南インドでポピュラーな家庭料理の一つ。レモン果汁の香りと酸味、スパイスの利いたご飯が特徴で、味わいはチャーハンに近い。レモンライスとの出合いについて、小宮山さんは「東京のあるカレーライス屋さんで見つけて食べてみたら、すごく爽やかでおいしくて…。以来、レモンライスを見つけると、好きでよく食べていた」と振り返る。

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 昨年、新宿ゴールデン街でバー「The OPEN BOOK」を経営する友人の田中開さんから、桜丘に物件があり、「一緒に何かやらないか」と誘いを受けたのがきっかけとなった。当初はカレー店を開く予定だったが、「地元・渋谷で始めるなら、ここから新しい名物を発信したい」という思いが高まり、「もともと好きだったレモンライスの専門店を作ることにした」と言う。

 昨年末に田中さんと共同で借りた物件は、桜丘町の旧「ヤマハエクレトーンシティー渋谷」に向かう通りに面した立地。近くにはオフィスや専門学校なども多く、昼時はビジネスマン、OL、学生たちでにぎわう。「桜丘町は楽器の街だし、かつてレーベル所属していたアミューズや連載を持っていたロッキンオンもあって、昔からよく仕事で訪れていた」と昔からなじみがあり、「とても居心地の良い街」と表す。

 約1坪の狭小店のため、テークアウトのみでの販売を想定し、「30分後、1時間後に食べても、スパイスやレモンの香りが消えないように試行錯誤を繰り返した」と、「冷めてもおいしい」メニュー開発に半年近くの時間を費やした。そうしたこだわりの一方、「内心は早くオープンしないと家賃も掛かるので焦っていた…(笑)」と本音も明かす。

 小宮山さん考案のレモンライスは「本場インドとは全くの別物」だと言い、米はインディカ米ではなく日本産のものをあえて使い、モチモチな食感を出すために押し麦を加えている。ライスのみでは飽きるため、ライスの上には副菜として玉ネギのアチャール、パクチー、ピクルスを添えたほか、特製エキゾチックソース(辛口)、カップ入りチキンカレーもセットにした。「チキンカレーはスパイスを抑えてあっさりさせているため、スープ代わりに飲めるくらい」と、レモンライスを引き立てるカレーを意識したという。化学調味料は一切使わず、「原材料以外はゼロから手作りした」とレシピと手間に強い自信をのぞかせる。

 来店客の反応について、「ライスの量が少ないという要望が意外に多かったが、実際には牛丼一杯分くらいはある。副菜やソースなどを混ぜながら食べ進めていくうちに、何となく量を食べてしまうのかも。想定外の反応も、ある意味うれしい感想」と手応えを感じているという。

 メニューは「レモンライス」(800円)のみ。当初の販売目標は1日100~150個を計画していたが、オープンから3カ月間を経た現在は1日50~100個ほどと想定よりもやや下回っている。店が小さくカウンターに立てるスタッフ数は1~2人。「オペレーションが回らないのが一番の要因」と言う。「フードロスも出したくないので1日60個などと販売数を決めている」ことから、14時ごろまでに売り切ることが多い。今後は同店をフラッグシップとしながら、弁当配達などのケータリングも活用して販路拡大を目指したいという。

 来年1月には渋谷駅桜丘口地区再開発の工事が始まり、同店前にも大きな仮囲いができる。「これから工事が始まり、大きなトラックが出入りするので、ちょっとどうなるか心配」と案じる一方で、「(専門学校なども多く)ここを行き来する人の数は変わらないと思う」と話し、「大きなビルが生まれる中で、こういう路地裏にインディペンデントな小さな店がポツポツとある渋谷も面白いのでは」と街の変化に期待も寄せる。

 営業時間は、ランチタイム=11時45分~14時ごろ(売り切れ次第終了)、バータイム=19時~23時30分(レモンライスの販売は無し)。日曜・祝日定休。

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