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「ちいさな出版社のちいさな本屋さん」 渋谷・円山町に限定出店

ビーナイスがこれまでに出版した全30冊以上をそろえる店内

ビーナイスがこれまでに出版した全30冊以上をそろえる店内

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 たったひとりの社員でもある社長の杉田龍彦さんが編集から営業までをこなす出版社「ビーナイス」(港区南青山2)が現在、渋谷・円山町で「ちいさな出版社のちいさな本屋さん」を開いている。

「b」で始まる英語に簡単な言葉を添えた「bの言葉」

 場所は、円山町の路地裏にあり普段は作家の作品が並ぶギャラリー「irodoriya.(いろどりやま)」(TEL 03-3462-2321)。「個人的に夏に行きたい場所は本のある空間。店内を本屋にしてみたい」という店主、飛永貴美子さんの思いに、来年で10周年を迎える同社の杉田さんが応えて実現した。ブックフェアなどへの出展経験は多いが、単独出店は同社にとっても初となる。

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 杉田さんは大手出版社を経て、2009年4月に同社を設立。社名はブルーハーツの曲「人にやさしく」の英題に由来する。オリジナルにこだわった本作りを心掛け、絵本、アートブック、切り絵本、グルメ・料理本、小説、漫画、写真など30冊以上を手掛けてきた。アートカードブック「フルーツパフェ逍遙」(樋上公実子)、「旬缶クッキング」(春風亭昇太&黒川勇人)、絵本「泣きむしハナ 泣かなかった」(文=東野ひろあき、絵=川崎あつこ)などがあり、絵本「くまままでのおさらい」(絵と文=井上奈奈、装丁=竹歳明弘)は「第51回造本装幀コンクール・日本印刷産業連合会会長賞」、ドイツで開かれた「世界で最も美しい本コンクール2018銀賞」を受賞している。

 店内では、これまでに出版した本のほか、作家によるオリジナル作品、同社刊行物とコラボしたミニチュア絵本制作キット「seedbooks」シリーズ、本を入れるための同社オリジナル手縫い本革袋「ブックバッグ」(税別3,700円~)、「b」で始まる英語に簡単な言葉を添えた同展オリジナル「bの言葉」(各200円)などを販売。併せて、同社も会員になっている「本づくり協会」の会報誌「BOOK ARTS AND CRAFTS」(各号1,000円)もそろえる。

 「普段すごく本を読むという方でなくても、見て楽しい本、手作りの本もたくさんあるので、本の良さや魅力を感じていただければ」と杉田さん。今後については、「これまで通り、作家、デザイナー、印刷会社などのアイデアを借りながら、一冊一冊、丁寧に本を作っていきたい」と話す。期間中の14時~16時は杉田さんも店に立つ。全ての本に携わっているため、「どの本について尋ねられても全て成り立ちからお話しできる」という。

 営業時間は13時~19時。水曜・木曜定休。今月26日まで。