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渋谷・公園通りに「hotel koe tokyo」 ホテル・カフェレストラン併設アパレルショップ

「hotel koe tokyo」(1階~3階)が出店するビル外観

「hotel koe tokyo」(1階~3階)が出店するビル外観

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 渋谷・公園通り勤労福祉会館前交差点に2月9日、アパレルブランド「koe(コエ)」のホテル併設型グローバル旗艦店「hotel koe tokyo」(渋谷区宇田川町)がオープンする。経営はストライプインターナショナル(岡山県岡山市)。

スタンダードタイプのホテル客室

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 「コエ」は、カジュアルファッションブランド「earth music&ecology」などを展開する同社が2014年、「日本を代表するグローバルブランド」を目指し立ち上げたブランド。国内での認知度向上とブランド力強化を図り出店する同店は、「日本を代表するカルチャーの発信地」であることから渋谷を選び、2020年の東京五輪・パラリンピックも見据えて公園通りに出店した。同店を2020年以降の欧米進出への足掛かりにしたい考えという。

 「ライフスタイル型」をうたうアパレルショップが増え他ブランドとの差別化を図る中、「『アパレルショップに泊まれる』店舗は無いのでは」という、同店の総合プロデューサーとしても携わる建築家・谷尻誠さんの助言から「HOTEL in shop」をコンセプトに掲げ、アパレルショップを中心にホテルや飲食店を併設した衣・食・住がそろう店舗を計画した。

 渋谷店の場所は渋谷パルコ・パート2跡にヒューリック(中央区)が新築したビルの1~3階。店舗面積は3フロア計約450坪。フロア構成は、1階(約110坪)=ベーカリーレストラン「koe lobby」(TEL 03-6712-7257)、イベントスペース「koe space」、ホテルレセプション、2階(約170坪)=ウィメンズ・メンズアパレル、生活雑貨のショップ「koe渋谷店」(TEL 03-6712-7253)、3階(約170坪)=同社初となるホテル「hotel koe」(TEL 03-6712-7251)。

 クリエーティブディレクション・設計・インテリアデザインには谷尻さんと吉田愛さんを起用。ガラス張りのファサードにすることで街との融合を図り、1階・と2階は木やモルタルなど「素材を大切にした」空間を構成。中央には、両フロアをつなぐ大階段を象徴的に配置した。3階は「茶室」をデザインコンセプトに、客室には現代風にアレンジした「離れ」「小上がり」を取り入れる。建築材料は石やタイル、鉄を中心にし、黒皮(鉄板の素地)を採用した廊下の壁面はストライプ柄に見えるようになっている。客室のサインにもなる液晶パネルではデジタルアートを展開し、「和」のテイストと「テクノロジー」をミックスさせた。

 「koe lobby」の席数は64席。代官山のフレンチレストラン「Ata」(猿楽町)の掛川哲司シェフがプロデュースし、洋食・居酒屋などさまざまな日本の食文化を取り入れたメニューで構成。朝食(7時30分~11時)には、5種類のパンを選べるビュッフェ(594円)などを用意。ランチ(11時~15時)には、自家製バンズにビーフ100%パティなどを挟むテリヤキバーガーにポテトやドリンクが付くセット(1,296円)などを、ティータイム(15時~18時)にはフレンチトースト(810円)などの軽食や自家製レモネード(486円)などのドリンクをそれぞれ提供。ディナー(18時~23時)には、ハムカツ(810円)やサーロインステーキ(1,944円)、焼きおにぎり(648円)などをそろえる。

 想定客単価は、朝食~ティータイム=1,000円~1,500円、ディナー=4,000円~5,000円。同店ではアプリ「O:der」を活用したテークアウト専用のモバイルオーダーシステムを導入(注文受け付けは21時まで)。同アプリ内で対象メニューをオーダー・決済すると、調理完了後に通知が届き、店頭で受け取れるようにする。

 「koe渋谷店」では、koeのウィメンズ・メンズ全商品(中心価格は、トップス=2,149円~4,309円、ボトムス=3,229円~5,389円)をそろえるほか、日本土産にもなるセレクト雑貨、マグカップ(1,620円)などホテル客室で使うグッズを扱う。オープン記念としてアーティスト馬場雄さん、大図まことさん、ノンチェリーさんとコラボし、日本・渋谷・ホテルなどをテーマにしたデザインで、Tシャツ(4,309円)やスマートフォンリング(1,609円)などの限定商品も展開する。

 同店では同社初の試みとなる「スマートレジ」を1台導入するとともに23時まで営業時間を拡大。夜間(21時~23時)はスマートレジのみの稼働で来店客自身が会計をするセルフ形式で営業し、新たなショッピング体験の提供や接客を気にしない買い物などのニーズに応える。日中はシフト制で8~9人のスタッフが必要となるが、夜間は安全対策などのための1人で良いため人手不足にも対応できる。同レジはクレジット決済のみだが、順次電子マネーやApple Pay、銀聯(ぎんれん)カードなどの決済にも対応していく予定。カウンター下部にはハンガーラックやショップ袋も用意している。

 「hotel koe」の客室は、S(スタンダード、17~18平方メートル、1~2人)7室、M(ミディアム、35平方メートル、2人)1室、L(ラージ、52平方メートル、2人)1室、XL(エクストララージ=スイートルーム、100平方メートル、4人)1室の4タイプ・10室。各部屋に国内と海外への通話、インターネット(LTE)通信ができる無料貸し出しスマートフォンサービス「handy」を導入する。宿泊料は、S=3万6,000円~、M=8万5,000円~、L=11万円~、XL=25万円~、貸し切り=104万7,600円~(サービス料などとして別途10%かかる)。

 フロア内には、宿泊者が利用できるラウンジ(7時~翌1時)も併設。21時までは無料でドリンクやスナックなどを提供し、21時以降にはボトル入り茶飲料「テドール」を展開するメーカー「The Tea Company」(新宿区)とコラボレーションした日本茶や抹茶をベースにしたカクテルなど有料提供するほか、「koe lobby」のディナーメニューも注文できるようにする。

 ストライプインターナショナルkoe事業部のクリエーティブディレクター篠永奈緒美さんは「『渋谷にきたらまずkoeに行こう』と思ってもらえる店にしたい」と意気込む。将来的に、来店客の3割が訪日外国人となることと、年10億円の売り上げを目指す。

 営業時間は、koe lobby=7時30分~23時、koe渋谷店=10時~23時、ホテルレセプション=24時間(チェックインは15時、チェックアウトは12時)。

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