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Bunkamuraザ・ミュージアムで「だまし絵」展-現代アート中心に80点

中央に置いた円柱形の鏡の鏡面に渦巻き状の絵を自然な形で映し出す「円柱アナモルフォーズ」の作品(中央)などが並ぶ場内

中央に置いた円柱形の鏡の鏡面に渦巻き状の絵を自然な形で映し出す「円柱アナモルフォーズ」の作品(中央)などが並ぶ場内

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 渋谷「Bunkamuraザ・ミュージアム」(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9413)で8月9日、「だまし絵II進化するだまし絵」が始まった。

積み上げられたオブジェを鏡で見るとグランドピアノの形に見える「アンダーグランド・ピアノ」

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 鑑賞者の目をあざむく「だまし絵」。2009年にその系譜をたどった「だまし絵」展は、同館をはじめ名古屋・神戸の3会場合わせて計75万人が来場したという。その続編となる同展ではコンテンポラリーアートに重点を置き、約80点の作品をカテゴリー別に紹介する。

 場内には、躯体や頭部は積み上げた本、ひげははたき、指は本のしおりなどで人物を描いた「司書」(ジュゼッペ・アルチンボルド)など15世紀の作品や、「反射球体と手」(マウリッツ・コルネリス・エッシャー)、「海辺に出現した顔と果物鉢の幻影」(サルバドール・ダリ)、木枠に貼ったキャンバスに本物そっくりにアンプを描いた「フェンダー・デラックス・リヴァーブ・アンプ2」(カズ・オオシロ)、無造作に積み上げられたオブジェを鏡で見るとグランドピアノの形に見える「アンダーグランド・ピアノ」(福田繁雄)などが並ぶ。

 モーターを取り付けたメープルの木片784枚で作った作品で、作品中央に取り付けたカメラで捉えた鑑賞者の姿や動きを木片の陰影で同じように表現する「木の鏡」(ダニエル・ローズィン)、凸凹のある立体絵画で、壁面から前方に突き出した面に遠景を描く「逆遠近法」の作品で、鑑賞者が左右に動くと絵も動いているように見える「広重とヒューズ」(パトリック・ヒューズ)、引き延ばしたり傾斜させたりしてゆがめた高さ3メートルを超す人体の彫刻「引き伸ばされた女#2」(エヴァン・ペニー)など、場内でしか体感できない作品もある。

 だまし絵の魅力について、「だまされる快感」と話す同館チーフキュレーターの宮澤政男さん。「必ずしもだます意図で作られていない、見ても分からない作品もあるかもしれないが、単純に作品として観賞することで2倍楽しめるのでは」と来場を呼び掛ける。

 開館時間は10時~19時(金曜・土曜は21時まで)。入館料は、一般=1,500円、大学・高校生=1,000円、中・小学生=700円ほか。9月8日休館。10月5日まで。

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