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「渋谷闇バイトゼロ」プロジェクト始動 産官学民連携で若者へ情報発信

「渋谷闇バイトゼロプロジェクト始動」を掲げた渋谷駅前の憲章ボード

「渋谷闇バイトゼロプロジェクト始動」を掲げた渋谷駅前の憲章ボード

 東京在住の高校生の4人に1人が求人情報として接触するという「闇バイト」への関与を防ごうと、産官学民が連携して取り組む「渋谷闇バイトゼロプロジェクト」が4月2日に始動した。

記者会見に登壇した長谷部区長やディップ冨田英揮社長、伊沢拓司さんら

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 求人サイト「バイトル」などを運営する人材サービス大手のディップ(港区)と、渋谷区を拠点に社会課題の解決などに取り組む一般社団法人「渋谷未来デザイン」が共催。渋谷区も後援し、社会問題になっている闇バイト「ゼロ」を掲げる。同日、渋谷スクランブルスクエア内の「SHIBUYA QWS」で記者会見が開かれ、ディップ・冨田英揮社長や長谷部健渋谷区長らが登壇した。

 多くの若者がスマートフォンを持ち、SNSなどの情報の「入り口」から闇バイトに接触できるようになった近年。同社の調査によると、東京在住の高校生の約7割は闇バイトを判別できなかったといい、求人サイトを運営する立場から同プロジェクトの立ち上げを決めた。

 渋谷駅前の憲章ボードに「闇バイトゼロ」の文字が並ぶ巨大なメッセージ広告を掲出。渋谷駅周辺で商業施設などを運営する東急や東急不動産、三井不動産などパートナー企業とも連携し、施設の屋外ビジョンなどでも今後順次、啓発メッセージを流していく予定。都立第一商業高校など、区内の高校では出張授業も行うほか、より早くから接触を防ごうと今後、出張授業を中学にも広げていく構想もあるという。

 「クイズ王」伊沢拓司さん率いる「QuizKnock(クイズノック)」とも協業し、三択クイズ形式の啓発動画を制作。視聴者は、求人サイト風のキャッチフレーズが3つ並んだ中から闇バイト案件を見つけ出す。「ホワイト案件」などの隠語を使ったハッシュタグや、「口座買い取り」といった直接犯罪行為を記したものなどをクイズに紛れ込ませ、「見抜く力」を養うのが狙い。

 会見に登場した伊沢さんは「心が弱っていたり、お金がなかったりする状況で甘い誘惑にだまされてしまったという話もよく聞く。そうしたときに定着した知識が人を守る。クイズだと、問いかけることで能動的に知ることができるので、そうした深い知識を若い世代に届けていきたい」と話した。

 警視庁・匿名・流動型犯罪(トクリュウ)グループ対策戦略企画官の植田哲也さんも登壇。「いわゆる闇バイトといわれる『犯罪実行者募集情報』は、言葉も巧妙でだまされやすい。闇バイトに関わることは、将来代償を背負って生きていくということ。闇バイトを見抜いて、関わらないという強い意志を持ってほしい。警察としても『今』の情報を積極的に提供し、協力していきたい」と力を込めた。

 長谷部区長は「渋谷は若者の街といわれる中、区としても若者の安心安全を守る取り組みが必要。『バイトのプロ』でもあるディップの知見も生かしながら、闇バイトに引っかからないリテラシーを高めていきたい」とコメント。一般社団法人「渋谷未来デザイン」事務局長の長田新子さんも「若者と一緒に進めていくことが大事。連携して社会課題を解決していく大事なアクション」と話し、プロジェクトを通じて若者への情報発信や周知を広げていく計画。

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