本記事は、南山大学における教職員向け利用者説明会の内容を、ハーモニープラス株式会社が紹介するものです。本記事では、南山大学で紹介された具体的な活用場面やアンケート結果をもとに、学修成果可視化システムを教育・学生支援の現場に定着させるためのポイントをご紹介します。本記事内における学修成果可視化システム「ITER(イテル)」は、当社が提供する「学修成果MOE」を活用した仕組みです。

南山大学では、学修成果可視化システム「ITER」の活用に向けた取り組みの一環として、2026年8月3日に全学FD・SD企画として教職員向け利用者説明会を開催しました。
南山大学におけるITERの目的は、ディプロマ・ポリシーに定められた学修目標の達成状況を可視化することで、学生が自身の学修成果として身につけた資質・能力を振り返ることができるよう支援することです。また教職員は、学生の学修成果や教育成果を把握し、教育課程や授業改善、学生支援につなげることが期待されています。
説明会では、システムの概要や基本操作に加え、ハーモニープラス株式会社からは説明1.「教職員の立場に応じた活用場面」、説明2.「利用定着に向けた他大学の取り組み事例」、大学担当者からは、南山大学における運用方針について共有されました。説明会のゴールは、参加者がすべての機能や操作方法を覚えることではなく、自身が関わる授業、学生面談、学科会議などの教育活動の中から「この場面なら使えそうだ」と思える使い方を見つけることに置かれました。
教職員にとっての価値1.:学生との面談を、より具体的な対話の場に
学生との面談を行う際、教職員は成績や単位修得状況、過去の面談内容、学生が設定した目標など、複数の情報を事前に確認する必要があります。ITERでは、学生ごとに成績、学修目標、振り返り、活動記録、面談記録などを確認でき、毎回ゼロから学生の状況を聞くのではなく、これまでの経緯を踏まえた具体的な問いかけにつなげることができます。
重要なのは、画面上の数値や記録だけで学生を評価・判断することではありません。学生の小さな変化や気になる点を見つけ、それを本人に確認する事前情報として活用することです。
教職員にとっての価値2.:授業の振り返りを、次年度の改善につなげる
授業を振り返る際には、教員自身の感覚や学生とのやり取りから得られた印象も重要です。一方で、感覚や印象だけでは、どの部分を見直すべきかを具体化しにくい場合があります。ITERでは、担当授業の履修者数や成績傾向、平均GPAなど、年度ごとの変化を確認でき、次年度に試す改善策を考える材料として活用できます。
ここでの目的も、数値の高低によって授業や教員を評価することではありません。「なぜこのような傾向になったのか」「次年度は何を変えてみるか」といった問いを立てることにあります。
教職員にとっての価値3.:学科会議やFD・SDで、教育改善の共通認識をつくる
学科会議やFD・SDで学生の傾向や教育上の課題について話し合う際、参加者によって見えている学生像や課題認識が異なることがあります。ITERでは、学科や学年などの単位で、ディプロマ・ポリシー項目ごとの達成状況や成績傾向を確認し、複数のグラフを比較できます。
同じデータを見ながら、「なぜこの項目に特徴的な傾向が見られるのか」「学年や学科による違いはどこから生じているのか」と問いを共有することで、教育改善に向けた議論の土台をつくることができます。
学修成果可視化システムを定着させるためには、システムのためだけに新しい業務や行事を増やすのではなく、すでに大学で行われている教育活動に自然に組み込むことが重要です。説明会では、他大学の参考事例として、主に次の3つの方法が紹介されました。
・初年次教育などの授業時間内で、学生が学修目標を設定する方法
・成績返却のタイミングに振り返りを組み込む方法
・指導教員として担当する学生の面談と連携し、面談前に学生が目標や振り返りを入力する方法
まずは面談前に学生の情報を確認する、学期末に担当授業の傾向を見る、学科会議で一つのデータを共有するなど、それぞれの立場で最も始めやすい場面を一つ選ぶことが、無理のない運用定着につながることが共有されました。
説明会後に実施されたアンケートについて、2026年8月24日時点の有効回答23件をもとに途中集計を行いました。なお、今後の追加回答により数値が変動する可能性があります。
ITERを使ってみたい:78.3%
現時点の回答では、ITERの利用意向を示す回答が78.3%となり、具体的な活用場面を選択した回答も一定数確認されました。説明会を通じて、教職員が自身の業務に照らしてITERの活用を考えるきっかけになったことがうかがえます。
具体的な活用場面がイメージできた:78.3%
回答者の78.3%が、ITERを活用してみたい具体的な場面を一つ以上選択しました。面談・学生支援を中心に、自身の教育活動や業務に置き換えて活用をイメージする回答が見られました。
途中集計時点では、関心が高かった活用場面として「面談前に学生カルテを確認する」が挙げられ、回答者の60.9%が選択しました。次いで「ゼミやキャリア支援でポートフォリオを確認する」(30.4%)、「学科会議やFDで分析チャートを確認する」(26.1%)などが確認されています。
無理なく使えそうと感じた:60.9%
「無理なく使えそう」という設問では、60.9%が肯定的に回答しました。一方、「どちらともいえない」という回答も30.4%見られました。今後の活用に向けては、短時間の操作案内や具体的な活用例の提示など、利用開始時の支援も重要になると考えられます。
今後利用するために必要な支援としては、「自分の担当業務に合わせた活用例」(39.1%)、「短時間の操作案内」(30.4%)、「学内での利用場面やルールの明確化」(26.1%)が上位となっています。自由記述では、過去の指導学生に関する情報引継ぎ、シラバスへの導線、成績閲覧範囲や個人情報の取扱いへの関心が見られました。
現時点のアンケート結果からは、ITERの活用に対する一定の関心が確認される一方、実際の利用につなげるためには、教職員それぞれの担当業務に応じた具体的な活用イメージを持てることが重要であることも見えてきました。
特に、関心の高かった「面談前の学生カルテ確認」のように、日々の教育・学生支援の中で取り入れやすい場面から活用を始めることが、今後の定着に向けた一つのポイントとなります。
南山大学では、今後もアンケート結果や実際の利用状況を確認しながら、学内での活用方法を検討される予定です。
「学修成果MOE」は、学生一人ひとりの学修成果や成長を可視化し、学生自身の振り返りと、教職員による学生支援・教育改善を支えるシステムです。成績や単位修得状況に加え、学生が設定した目標、学期ごとの振り返り、学内外での活動、面談記録などを蓄積し、学生と教職員がそれぞれの立場から確認できます。
システム上にデータを表示すること自体を目的とせず、学生への声かけ、授業の見直し、教職員間の対話といった具体的な行動につなげることを重視しています。当社では、システムの提供に加え、大学の教育方針や既存の業務に応じた活用方法の検討、教職員向け説明会、導入後の運用定着を支援しています。
会社名 : ハーモニープラス株式会社
設立 : 2010年1月
代表取締役: 降旗 真寿幸
所在地 : 東京都千代田区二番町7番地5 二番町平和ビル
事業内容 : EdTechソリューション事業、BPaaS事業
URL :
https://www.harmony-plus.co.jp/
ハーモニープラス株式会社 営業統括部門 マーケティングチーム
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