株式会社アイトリガーは2026年10月より、「AXer」の広告ナレッジ基盤をサービス別に分析できる構成へ拡張し、提供を開始します。広告実績とクリエイティブをサービスごとに分けて蓄積し、それぞれのKPIと訴求に沿った改善仮説を出します。教育業界の案件で9月に実装を完了し、複数のサービスを持つ企業へ提供します。

1つの基盤に混在する複数サービス
アイトリガーが広告運用を支援する教育事業の案件(社名非公開)では、対象も商材も異なる3つのサービスの広告を並行して運用しています。個人向けと法人向け、国内向けと海外向けで、同じ会社の広告であっても、見るべきKPIも、届けたい相手も、効く訴求も変わります。
当社はこの案件で、広告データとクリエイティブ、AIによる分析結果を蓄積して参照する広告ナレッジ基盤を運用してきました。分析を都度の作業で終わらせず、過去の実績を踏まえて次の打ち手を考えるための仕組みです。運用を重ねるなかで、次の論点が見えてきました。蓄積した実績と分析結果は、どのサービスのものかという単位で整理されてこそ、改善の判断に使えるという点です。
サービスごとの違いを前提にしないまま複数の実績を並べると、ある商材で効いた訴求が別の商材でも効くように見えたり、目標値の異なる数字が同じ物差しで比べられたりします。出てくる改善仮説も、どのサービスにもそれなりに当てはまる平均的なものに寄っていきます。
広告のクリエイティブは、商材と相手が変われば効き方が変わります。蓄積の量をいくら増やしても、この違いはそのままでは分析に反映されません。そこで当社は、蓄積の単位そのものをサービスに合わせて組み替え、2026年9月にこの案件での実装を完了しました。
サービス単位で分けて持つ広告ナレッジ
設計の起点にしたのは、分析の精度を上げることではなく、分析に渡す前提をサービスごとに持たせるという考え方です。同じAIでも、どのサービスの、どの目標に向けた、誰に届ける広告なのかという前提が揃っていれば、出てくる分析は変わります。
この考え方に沿って、運用中の広告ナレッジ基盤を、サービスを単位に整理し直しました。業務の側では、次の3つが変わります。
1. サービス別の実績とクリエイティブの仕分け
広告実績、クリエイティブ、AI分析結果を、どのサービスのものかを持った状態で蓄積します。分析のたびに該当するデータを探して集め直す工程がなくなり、担当者はサービスを選ぶところから分析に入れます。
複数のサービスを掛け持つ担当者にとっては、いま見ている数字がどの商材のものかを確かめ直す手間も減ります。引き継ぎの場面でも、サービス単位で過去の実績と判断をまとめて渡せます。
2. KPIとターゲットのサービス別設定
サービスごとに、追う指標と届けたい相手を分けて持ちます。問い合わせを重視するサービスと申し込みを重視するサービスを同じ物差しで比べず、それぞれの目標に照らして良し悪しを判断できるようにします。
一般に、法人向けと個人向けでは検討にかかる期間も意思決定する人も異なり、同じクリック率やCPAでも持つ意味が変わります。目標値をサービスごとに置くことで、数字の高い低いではなく、そのサービスにとって足りているかどうかで読めるようになります。
3. サービス内での訴求比較と改善仮説の生成
同じサービスの中で、どの訴求がどう効いたかを並べて比べます。改善仮説は、そのサービスの商材と相手を前提に出すため、どのサービスにも当てはまる一般論ではなく、次の制作や配信の調整にそのまま使える形になります。
過去に同じサービスで試して伸びなかった訴求も記録から確かめられるため、同じ検討を繰り返さずに次の打ち手へ進めます。
最終的な判断は人が行う前提です。AIが出すのは判断の材料であり、どの仮説を試すかは担当者が決めます。サービスごとに前提が揃っていれば、担当者は材料の読み替えに時間を使わず、どれを試すかの判断に集中できます。
なお本リソースは、単体のSaaSツールとして提供するものではありません。AXerが提供するリソース(人・ツール・ノウハウ)の一部として、各社のサービス構成と広告データの持ち方に合わせて実装します。どこでサービスを区切るかは会社ごとに異なるため、その設計から着手します。
商材ごとの改善仮説を積み上げる設計
今回の拡張は、分析の機能を1つ増やすものではありません。蓄積した広告ナレッジを、改善の判断に使える単位で持つための組み替えです。
サービスが増えるほど、貯めた実績は混ざりやすくなります。だからこそ、どの単位で持つかを先に決めておく必要があります。複数のサービスをまとめて見るフローから、サービスごとの前提で分析し、仮説を積み上げるフローへ。
本リソースは完成パッケージではなく、各社のサービス構成に合わせて組み替えます。どこで区切るかという課題整理の段階から、AXerサービスページよりご相談いただけます。
■ AXer サービスページ
https://aitrigger.co.jp/service/axer/
■株式会社アイトリガー(AITRIGGER Inc.)
本社:東京都新宿区西新宿6-11-3 Dタワー西新宿16階
事業内容:デジタルマーケティング支援(運用型広告・インハウス支援)、マーケティングリソース提供(MRM)、マーケティングAX事業
URL:https://aitrigger.co.jp/