Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が3月8日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で仙台89ERS(以下、仙台)と対戦し92-82で勝利した。
シーズン序盤の11月3日に腰椎椎間板ヘルニアで故障者リスト入りしていたディディ・ロウザダ選手の復帰戦となったこの日。試合前にゾラン・マルティッチヘッドコーチ(HC)から「お前の時間は来るからそこまで我慢してやっていこう」と声をかけられていたことから、「正しいプレーをしよう」と臨んだという。
第1クオーター(Q)終盤、ファンの声援に迎えられコートに立つと、最初のシュートとなった3ポイント(P)シュートを沈め「自分の流れが来るかなと思った」。その予感は当たり、得点が伸び悩んだ第2Qにはリバウンドから得点を挙げて吠えたほか、後半にはアタックからのアシストなども見せ、守備では仙台の得点源の選手のミスを誘発。最終Qには1対1からのレイアップ、難しい3Pシュートを沈めるなど連続得点でチームに流れを引き寄せた。チーム最多の22点を挙げ、「予想以上にうまくいった。ここまで点を取れると思っていなかった」と驚いた様子を見せた。
ロウザダ選手には3年前にもヘルニアを発症し手術した。その際は約40日で復帰したが、今回は医者やトレーナー陣と話し「慎重に考えて、少し様子を見るのが最善」と判断した。離脱中はトレーナー陣が組んだトレーニングや、アシスタントコーチ兼通訳の矢代雪次郎さんとのワークアウトをしていた。復帰までの過程は「本当に厳しかった。最初は走ることが多く嫌だった(笑)。でも、コンディションを戻すために必要なことだからやらないといけない。だから、皆が期待していた以上に復帰できた」。経験から術後の経過が予測できたこともあり「常に前向きな姿勢に努め、多くの努力をしたからシーズン中に復帰できると分かっていた」。
約4カ月ぶりの実戦となったが、体の感覚は「良かった」。ただ第2Qは「本当に疲れていた(笑)。だから、ベンチではいつも以上にストレッチをして準備した」と明かした。プレータイム制限はあったが「体の感覚は良く、もっと出たい」と話した。
試合は先制のダンクを決めたドンテ・グランタム選手が、積極的なアタックやシュートブロックなど攻守でアグレッシブにプレー。一進一退の攻防のなか、野崎(崎は立つさき)零也選手が仙台のミスを誘発する好守で流れを引き寄せた。24-18で迎えた第2Qは攻守が「機能せず」(マルティッチHC)序盤で逆転を許すと、仙台の勢いを止めきれず32-42で前半を折り返した。
後半立ち上がりは、第2Qに苦しんだオフェンスリバウンドに対し、チーム最長身のトーマス・ウェルシュ選手が強さを見せると、野崎選手やグランタム選手も続きリバウンドから得点を挙げた。同Q最終盤には守備でトラップを仕かけボールを奪うと、ジョシュ・ホーキンソン選手がミドルレンジのシュートを決め55-59と点差を詰めて最終Qを迎えた。
最終Q立ち上がりは、ロウザダ選手の連続3Pシュートに野崎選手も続く。ベンドラメ礼生選手はスクリーンを使ったプレーで自ら得点を挙げたほか、ウェルシュ選手のアリウープダンクや田中大貴選手の3Pシュートをアシストした。残り2分、「もう一度エナジーが必要」と送り込まれたジャン・ローレンス・ハーパージュニア選手はタフなシュートを決め、守備ではプレッシャーをかけ得点を許さず勝ち切った。
マルティッチHCは後半に向けマッチアップなど守備を変えたほか、リバウンドを取れた点、攻撃で「ディディの良さを出すことができた」ことなどを勝因に挙げた。仙台の得点源の選手に対し、「コミュニケーションミスや、あってはならないミスもあったが、チームディフェンスができた。選手たちの努力に感謝したい」と評価も。