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原宿に東京都のデジタルクリエーティブ拠点「CCBT」 渋谷から移転

地階につながるエントランス

地階につながるエントランス

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 デジタルクリエーティブの創造拠点「シビック・クリエイティブ・ベース東京(CCBT)」(渋谷区神宮前1、TEL 03-5458-2700)が12月13日、原宿に移転リニューアルオープンした。

地階ではSIDE COREの映像作品を上映する

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 東京都と東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京が主催する事業。都の基本計画「2025東京戦略」の中の「アーティスト・クリエイターを育成」を推進する取り組み。2022年に渋谷・公園通りにある、2027年2月末ごろをめどに営業を終了するホテル「渋谷東武ホテル」地下2階に開所した。

 場所は、竹下通りと商業施設「ウィズ原宿」を結ぶ路地沿い。地下1階と地上3階の2フロア。創作活動などを行うラボや、作品展示などを行うスタジオなどを併設し、総面積は337.27平方メートル。天井高は最大3.75メートル。

 同所のクリエーティブディレクター小川秀明さんは、「やろうとしていることは、アート×クリエーティブ×テクノロジーで、よりよい東京・街を創造する、街を変容指せていくこと。アーティストやデザイナー、建築家らと共創し、市民を巻き込んで新しい未来のプロトタイプを提示していく」ための活動拠点と位置づける。

 コアプログラムは、同所のパートナーとなるアーティストの企画を公募するフェロー制度「アート・インキュベーション」、施策対象の作品を創作プロセスや技術的背景も合わせて紹介する展覧会「ショーケース」、アーティストや各分野の専門家を講師に迎える「ワークショップ」など5つ。新たに、目に見えない音の世界を多次元的に捉え再構成することで、表現における音の可能性を広げ、次世代の音のあり方を共に探求する「サウンドアトラス」を立ち上げた。

 同館では現在、オープニング企画として2022年度のアーティストフェローであるアートチーム「SIDE CORE」が全館を使った展示「新道路」を行っている。地階では、女性が車で東京から石川・能登半島まで寄り道をしながら移動するロードムービーを上映。3階は、主人公の女性のオフィスをイメージ。撮影場所の歴史や説明、その土地で集めてきた物、その場所で起きた出来事などを紹介し、製作のプロセスが分かるようにしている。同館近くの空地を屋外会場として活用。実際に撮影で使った車を駐車し、運転席にはデバイスで調べ物をしているネズミの人形を置いている。ネズミは、SIDE COREのポートレートとして、さまざまな作品に用いているモチーフでもある。1月25日まで。観覧無料。

 1月~3月には、2025年度のアーティストフェロー5組による成果発表を、同館をはじめとする都内各所で行う予定。

 今回、「地に足がつきつつ実験しやすく、かつ、どこにでもあるような日常に接続しやすい場所」(小川さん)などの理由から原宿に移転。小川さんは「次世代のイノベーターや、若い才能がたくさんいる。子どもや年配の方もアクセスしやすい場所でもあると思うので、幅広く市民が未来を体験できる、未来のリテラシーを学べる」と考えるとともに、ファッションカルチャーや関わるクリエーターらとの共創にも期待を込める。

 開館時間は13時~19時。月曜定休(祝日の場合は開館、翌平日休館)。

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