Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が11月15日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で佐賀バルーナーズ(以下、佐賀)で対戦し70-86で敗れた。
第1クオーター終了時にブザービーターを決めたトロイ・マーフィージュニア選手
「佐賀のエナジーあふれるプレー」(カイル・ベイリーヘッドコーチ(HC))に立ち上がりからミスが見られたこの日。途中出場したトロイ・マーフィージュニア選手は、「試合前のハドルで、エナジをー出そうと話しているので、いつもより意識して」試合に入り、ミスを誘う好守を見せる。さらに、第一1クオーター(Q)残り約6秒からの攻撃でボールを持つと、「パスをしても時間がない。行けるところまで行ってしてシュートを打ちたい」とドリブルで駆け上がり3ポイント(P)シュートをブザービーターで決めた。
20-22で迎えた第2Q。立ち上がりの約5分得点を挙げられず、ミスも続き2桁リードを許すが、トーマス・ウェルシュ選手がリバウンドやルーズボールで攻撃をつなぐハッスルを見せる。ガード陣もリバウンドに飛び込みつないだボールを3Pシュートで沈めたジョシュ・ホーキンソン選手は、佐賀のシュートをブロックした。同Q最後のシュートを決めたのもマーフィージュニア選手。「練習している動き」と、体を当ててディフェンスを突き離しシュートを打った。
前半だけで速攻から17点を失点。ファウルを使って止めることもできなかったが、ベイリーHCは「エナジーがなかった部分が全てつながっている」と指摘した。
35-41で迎えた第3Qには、シュート確率に苦しんでいたこともあり「リバウンドとエナジーが必要」と考えたほか、「違う解決方法を試さないといけない」と、身長差を生み出せる2メートルを超す選手を3人同時に起用。ミスマッチを生かしてドンテ・グランタム選手がダンクを決め、パス回しからホーキンソン選手が3Pシュートを決めるなど追い上げた。
54-61と点差を詰めて迎えた最終Qだったが、立ち上がりで再び2桁点差をつけられる。そのタイミングで出場したウェルシュ選手は得意のミドルでの得点、アシスト、リバウンドなど攻撃を引っ張った。「常にベストを尽くしたい」(ベイリーHC)と終盤は守備の強度を上げたが、追い上げられず試合終了となった。
各Qの出だしに課題が見られたこの日。ウェルシュ選手はベンチから出場する際は、「リバウンドやディフェンス、良いスクリーンをセットするなど、できる限り多くのポジティブな方法で自分の役割を果たし、チームに違うダイナミズムをもたらそうと心がけている」と言う。
この日は高い確率で18得点を挙げたが、「適切なポジションに誘導し、有利な状況で私を見つけてくれるガード陣の働きも評価すべき」と仲間に感謝。リバウンド15本中11本はオフェンスだったが、「攻撃の過程で、とにかくできる限り多くのチャンスを作り出したい。チームには得点力のある素晴らしいシューターがたくさんいる。私がゴール下にいることで、もう少し自由にシュートを打てるはずだし、自信を植え付けられたら」と話す。ダブルダブルの好成績を残したが、「勝敗が全て。自分のリズムは保ちつつ、チームの結果で自分のパフォーマンスを測りたい」と満足はしなかった。