
Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月19日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で長崎ヴェルカと対戦したが69-92で破れ連敗を喫した。
前日の初戦に破れ「アジャストして挑まないといけない」(ジャン・ローレンス・ハパージュニア選手)と臨んだが、立ち上がりからノーマークで3ポイント(P)シュートを許し1対1を守り切れず守備で後手を踏む。途中出場したハーパージュニア選手がアタックからのアシストや3ポイント(P)シュートなどアグレッシブに攻めるが、22-29とビハインドを負う。
第2クオーター(Q)は、ゴール下でジョシュ・ホーキンソン選手がゴール下で体を張り、田中大貴選手はプレッシャーをかけてミスを誘発。ハーパージュニア選手がリバウンドでつないだボールを田中選手が得意のミドルで沈め、ジョシュ・ホーキンソン選手がリバウンドからの得点で同点に追いつく。しかし、同Q後半はミスもあり得点が停滞し、39-52と点差を広げられた。
追い上げたい後半だったが、立ち上がりに攻撃でミスが続く。守備で我慢する場面も見られたが、フリーで3Pシュートを許す。それでも、ハーパージュニア選手からのパスでディディ・ロウザダ選手がアリウープでダンクをたたき込み、ドンテ・グランタム選手は体勢を崩しながらシュートを沈め、一時8点差に詰めた。
55-68で迎えた最終Q。グランタム選手がリバウンドや3Pシュート、インサイドでの1対1など積極的なプレーでチームを引っ張るが、「自分たちらしいバスケットをできず、重い展開で最後まで行ってしまった」(ハーパージュニア選手)と、得点が伸び悩み失点を抑えきれず試合終了となった。
現在リーグ2位の平均得点と攻撃力が高い長崎。守備の中心選手でもあるハーパージュニア選手は、「オフェンスで戦っても絶対に負けるのは分かっていた。どこかのタイミングでは絶対にディフェンスに集中しないといけないと思いながらもストップできなかった」と悔しさをにじませた。コミュニケーションミスに加え、ボール運びができて機動力の高い長崎の外国籍選手に対し、SR渋谷はインサイドでのプレーを得意とするトーマス・ウェルシュ選手がマッチアップしていた点に触れ、「最初からスピードのミスマッチが起きていたしずれが起きていた状況で、自分たちが寄って助けないといけなかったが助けられなかった」と守備のミスを挙げた。
攻撃面では「すごく取り組んでいる」という3Pシュートは4本中3本を決めたハーパージュニア選手。第3Qには攻撃時間が少ない中でボードを使いながら決めた場面もあったが、「時間もなくて、このシュートしかないだろうと思っているからこそ、思い切り打てたのかな」と振り返った。
得点源の1人であるロウザダ選手が2戦とも1桁得点に抑えられた。「長崎がディディの弱みをずっと握っている状況だった。もう少しオフボールのところで生かせたと思うし、ディディにボールを持たせる時間が長かったのが敗因でもあり、ポイントガードとしての責任。次に生かしたい」とも。ターンオーバーが15とかさんだ点についてカイル・ベイリーヘッドコーチ(HC)は、「シチュエーションが同じではないので複雑だが、パッサーとレシーバーが共通認識を持つことが大事」と改善点を挙げた。
来週末には次の試合が行われる。ハーパージュニア選手は「序盤で2連敗は悔しいが、3連敗しないように絶対にチーム全員で切り替えて、共通の意識を持ってやることで勝利に近づくかな」と前を向く。ベイリーHCは「映像を見て、反応して反省・修正して準備したい。負けると全てが悪いと感じがちだが、良いところもあった。そこを見直して修正することが大事。今回の連敗は自分が責任をとって、次はもっといい結果が残せるように準備したい」とも。