
シブヤ経済新聞の2025年上半期PV(ページビュー)ランキング1位は、昨年いっぱいで閉店した渋谷駅前の薬局「三千里薬品 神南店」について伝える記事だった。
ランキングは、今年1月1日から6月30日までの半年間に配信した「ヘッドラインニュース」のPVを集計したもの。10位までのランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 渋谷スクランブル交差点の老舗薬局「三千里薬品」閉店 62年の歴史に幕(1/7)
2. JR渋谷駅「ハチ公改札」移設へ 既存改札を廃止、北側の1カ所に(1/15)
3. 原宿「コールド・ストーン・クリーマリー」閉店へ 全国1店舗に(4/16)
4. 渋谷・明治通り沿いなどのビル6棟が取り壊しへ 東京建物が解体着手(6/19)
5. 渋谷・明治通りの「はなまるうどん」閉店へ 12年の営業に幕(3/18)
6. 渋谷ロフトにサンプル自販機「ロフボ」 月イチでコスメなど配布(4/3)
7. JR渋谷駅、西口の通路が移動へ 西口タクシー乗り場閉鎖も(3/24)
8. 渋谷上空にドローン2200機 「デジハチ」など出現、区主催イベントで(2/8)
9. 千駄ヶ谷のラーメン店「ホープ軒」が50周年 屋台から「一日も休まず」(1/21)
10. 渋谷に「シュークルーラー」専門店 「アイムドーナツ?」平子シェフが新店(4/29)
1位の「三千里薬品 神南店」閉店を伝えた記事は、同店が外壁の特徴的な看板を含め、渋谷駅前(スクランブル)交差点のランドマークとして長年親しまれてきたことから、多くの注目を集めた。同店のほかにも、閉店情報が複数ランクイン。2位のアイスクリーム店「コールド・ストーン・クリーマリー原宿店」は、閉店する4月時点で同チェーンの店が全国で残り1店舗になることも併せて話題を集めた。
記事の掲載日は昨年末で、今年上半期のランキングからは対象外となったものの、松濤の老舗フレンチ「シェ松尾」の閉店を伝える記事にも、同店の趣ある建物の取り壊しを惜しむ声などを含め、高い関心が寄せられた。
2位には、100年に一度と言われる渋谷駅周辺の大規模再開発の中でも大きな動きとなったJR渋谷駅「ハチ公改札」の移設について伝える記事がランクインした。7位の駅西口の通路移設の記事も同様に、駅を利用する人たちにとっての動線の変化として注目され、PVを伸ばした。
東京建物が渋谷・明治通り沿いなどのビル6棟を解体することについて伝えた記事は、6月中旬以降の記事公開にもかかわらず、上半期4位にランクイン。続く5位に入った、閉店した明治通り沿いの「はなまるうどん」の記事も、解体される6棟のうちの1棟に出店していた同店の閉店に驚きの反応が見られ、関心を集めた。
5月には、東急とJR東日本、東京メトロが渋谷駅周辺の大規模再開発が「最終章」に入るとして、2034年度の完成を目指すことを明らかにしており、駅周辺では今後もビルの取り壊しや建設工事などが続く。11位に入った、渋谷駅東口「渋谷二丁目22地区再開発」も1月に概要が明らかになり、渋谷では道玄坂や東急百貨店本店跡地など各所で再開発工事が進んでいる。
飲食店では、10位に「アイムドーナツ?」などを手がける平子良太シェフが新たに開発した「シュークルーラー」専門店「クリーム オア クルーラー」の1号店が神南にオープンしたことを伝える記事がランクイン。ほかにも、原宿の京都発フリッツ専門店「デ・フリッツ・スターン原宿」、代官山の米ロサンゼルス発「ランディーズドーナツ」日本1号店などのオープン記事が上位に入った。「東京ナイトマーケット」など代々木公園でのイベント情報も、PVが高かった。