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サンロッカーズ渋谷、ホーム開幕戦 演出新たに、新パフォーマンスチームも

演出を新たにするなどしたサンロッカーズ渋谷のホームアリーナ

演出を新たにするなどしたサンロッカーズ渋谷のホームアリーナ

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月14日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で今季のホーム開幕戦を迎えた。

チームハイの19得点をマークするなどしたジョシュ・ホーキンソン選手

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 2026年に新設される新たなトップカテゴリー「Bリーグ・プレミア」参入に向けた審査が始まる今季。その一つが平均入場者数4000人となるが、昨季は平均2518人と苦戦したSR渋谷。今季は、これまで一部の試合で行っていた増席のスタイルを毎試合行うことで、4000人以上を動員できるようにするほか、シーズン後半には1万人以上を動員できる有明コロシアムで3試合を予定するなど底上げを図る。同規模では、区内の東京体育館も検討したが日程の都合などから断念したという。

 今夏のワールドカップで注目を集めたジョシュ・ホーキンソン選手や、リーグトップクラスの選手となる田中大貴選手が加入したことなど注目度が高まっていることは動員の「追い風になる」と考えるが、アリーナの魅力向上に向け演出面などにも手を入れる。大学の体育館を使っているため制約が多いこともあり、これまでは「シンプルにバスケットボールを楽しめる」会場設計にしていたが、クラブのミッションとして掲げる「心揺さぶるバスケットボール」を届けるため、昨季から傘下に入ったセガサミーグループの知見を活用する。

 試合開始間近の暗転するタイミングには、プログラミングを用いて公式グッズの一つであるペンライトを点灯させるほか、レーザー光線など光で幻想的な空間を演出。試合中には音楽が常時流れているが、これまでのBGMを踏襲しつつ、プロダンスリーグ「Dリーグ」に参戦するセガサミーホールディングスのダンスチーム「SEGA SAMMY LUX」のコンポーザーに協力を仰ぎ、攻守それぞれで新しいサウンドを追加し組みなおした。

 手拍子や声を出すタイミングも変わってくる観客の応援をサポートするのが、男女9人組の新たなパフォーマンスチーム「428 ROCK CREW」。チア「サンロッカーガールズ」だけではフォローしきれない2階席で応援を先導するほか、フラッグやボードを掲げながら場内を盛り上げる。加えて、これまで10人だったサンロッカーガールズは2007(平成19)年の結成以来初となる12人体制にし、「ダイナミックさと華やかさ」などを強化した。

 SR渋谷の応援スタイルは、SR渋谷の最初の得点が入るまで立っているのが特徴だったが、周りの席の人の視界が遮られることもあり、今季からは試合開始と同時に着席するなど変更点もあるが、コンパクトな会場でより一体感のあるアリーナを目指す。

 昨季の王者、琉球ゴールデンキングスを迎えたこの日はチケットが完売し3910人が来場。先制を許すなど追う展開となるが、スクリーンを使い作った守備のズレを生かしてライアン・ケリー選手やホーキンソン選手、田中選手を中心に得点を重ねる。ケリー選手が第1クオーター(Q)でファウルを2回犯す苦しい展開となるが、ボールマンにプレッシャーをかけてボールを奪う好守で我慢。盛實海翔選手が終盤に3ポイント(P)シュートを沈め27-23とリードする。拮抗(きっこう)した展開が続いた第2Q序盤にはホーキンソン選手がシュートブロックから前線に走りファウルを誘発するハッスルプレーを見せる。田中選手は同Qで3Pを含む7得点と得点を引っ張った。

 41-38で迎えた後半は点の取り合いとなるが、第3Q終盤で逆転を許し63-65で最終Qに突入。立ち上がりに「エナジーがなくなり」(ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC))前半突けていたミスマッチを生かせず、得点が停滞すると同時に連続失点でリードを広げられる。田中選手がルーズボールに飛び込むハッスルを見せ、アンソニー・クレモンズ選手がボールを奪う好守から得点を挙げるなど食らいつくも85-93で敗れた。

 「唯一の正統なセンター」であるジェームズ・マイケル・マカドゥ選手がけがで離脱しているSR渋谷。パヴィチェヴィッチHCは「出場した時間帯はファイトしている」と日本人ビッグマンの永吉佑也選手を評価しつつ、ケリー選手とホーキンソン選手が30分を超えるプレータイムとなっており「大きい痛手」と吐露。「どうやったら勝てるのかを模索しし学んでいかないといけない」と続けた。

  ケリー選手と一緒に出場する時間帯はセンターの役割を担うホーキンソン選手は、「(ケリー選手の)強みを生かしつつ、自分も外でプレーしたりアタックしたり使い分けないといけない。そこのコミュニケーションが少し難しいところではある」と話した。自身のキャリアの中で初めて同館での試合となったが、DJがかける音楽などに触れ「大学の時に戻ったような感じで、良い雰囲気の中で試合ができた」と新たなホームに好感を得た様子。「たかちゃん」と愛称を呼ぶファンの声も聞こえ「エナジーや愛を感じた。チームが勝てるように自分のベストを尽くしてファンの皆を喜ばし幸せにしたいと幸せにしたいとあらためて思った」と力を込めた。

 両チームは15日も戦う。

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