仏アーティスト、シャルル・ムンカさんの個展「Tameshigaki（lignes de vies）」が6月30日から、渋谷のアトリエ併設クリエーティブスタジオINS Studio（渋谷区円山町）やホームファニシングショップ「ザ・コンランショップ 代官山店」（猿楽町）などで開催される。

作品イメージ

　ムンカさんは仏リヨン生まれ。2000年にフランスを離れ東京や上海、香港を経て2018（平成30）年から新潟・佐渡島を拠点に活動。抽象表現主義や日本の漫画などから影響を受けながら、絵画、ドローイング、コラージュなどのメディアを横断したスタイルで作品を制作している。

　世界各国を旅しながら文具店の「試し書き用紙」を20年以上集めてきたムンカさん。同展では、他人が「試し書き」として残したペンや鉛筆などの線、文字、記号、絵などのモチーフを「サンプリング、リミックス」し新たに組み上げた作品シリーズ「Tameshigaki（lignes de vies）」を初公開する。会場では新作ペイント30点以上と、大型インスタレーションを展示する。

　画家の故堀尾貞治さんの「あたりまえの日常生活と美術活動を共鳴させる姿勢」に触発されたムンカさんは、街に数軒しかない画材店を探すのではなく、文具を画材に使うという考えに至り身近に存在する事務用品店に足を運ぶようになり、タイプライター用のカーボン紙を用いて路上で拓本を取り作品の制作を行うようになった。佐渡に移住後、拓本を通して向き合ってきたトレース表現を軸に試みを続けたなか、今回の「Tameshigai」シリーズの制作に至ったという。

　開催時間は、INS Studio＝12時～19時。月曜・火曜定休。ザ・コンランショップ 代官山店＝11時～18時（土曜は19時まで）。水曜定休。両会場共に7月16日まで。