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写美で映画祭「世界の秀作アニメーション」 戦争・紛争題材の作品も

1970年代のカンボジアで生きた家族を描いた「FUNAN フナン」より

1970年代のカンボジアで生きた家族を描いた「FUNAN フナン」より

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 映画祭「世界の秀作アニメーション2022春編」が3月23日、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)ホールで始まった。

先行公開となる「ミューン 月の守護者の伝説」より

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 海外のアニメーション作品を上映する同祭。今回は、先行上映作品含む新旧15作品をラインアップする。

 今回は、「戦争や紛争の悲惨さ」を描いた作品を複数セレクト。1998年のタリバン支配下にあるアフガニスタンの首都カブールで生活する2組の夫婦を描く「カブールのツバメ」、北朝鮮の政治犯強制収容所で生きる日系家族とその仲間たちの姿を描いた「トゥルーノース」、2001年のアメリカ同時多発テロ事件後のアフガニスタンで父親が逮捕されたことを機に髪を切り「少年」として一家の稼ぎ手となった11歳の少女の物語「ブレッドウィナー」、スペインの内戦により避難したフランスの強制収容所で難民となった画家のジュゼップ・バルトリの実話「ジュゼップ戦場の画家」など。監督・脚本を手掛けたドゥニ・ドーさんの実体験を元にした「FUNAN フナン」は、武装組織「クメール・ルージュ」が支配する1970年代のカンボジアで、強制労働するため農村に送られる途中に離れ離れになった息子と再会するために生きた家族の物語。

 このほか、ハート形の鼻がチャームポイントの犬・マロナの物語「マロ名の幻想的な物語」、誘拐された孫の救出に向かうおばあちゃんの冒険の物語「ヴェルヴィル・ランデブー」、ストップモーションアニメーション「ホフマニアダ ホフマンの物語」などもラインアップ。先行公開となる「ミューン 月の守護者の伝説」は、4月に日本語版が公開を控えている作品。太陽と月が同時に存在する世界を舞台に、夜を運び夢の世界を守る「月の守護者」に選ばれたミューンが、「太陽の守護者」ソホーンらと共に失われた月と盗まれた太陽を取り戻す冒険の物語。

 鑑賞料は1作品1,500円(2作品目以降は同祭の半券提示で1,000円)ほか。中学生以下無料(大人1人につき2人まで)。4月3日まで(3月28日は休館日)。

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