渋谷区、総合庁舎と渋谷公会堂施設計画発表-2018年度竣工へ

2階エントランス前から新庁舎を見上げるイメージ。左手が新公会堂の裏手

2階エントランス前から新庁舎を見上げるイメージ。左手が新公会堂の裏手

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 渋谷区は2月27日、総合庁舎と渋谷公会堂の施設計画を公表した。

公園通りから見る新公会堂

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 1964(昭和39)年に建設された両施設。2011年の東日本大震災を機に庁舎の耐震診断調査で、震災時の活動拠点としての基準値より低い結果が出たことから建て替えに踏み切る。昨年11月に計画案を発表し、約2カ月にわたり区民からの意見を募集。97人から185件の意見・要望が寄せられた。

 計画区域の敷地面積は1万2418平方メートルで、一部4565平方メートルに70年の定期借地権を設定。7853平方メートルの敷地に新庁舎(3万1400平方メートル)と新公会堂(9570平方メートル)を建設する。道路に沿って一部歩道を整備するとともに樹木を配置。時計台は現在の場所に残し、周辺は憩いのスペースを設置した「シビルガーデン」を設け通り抜けができるようにする。

 区立神南小学校に隣接して建築する新総合庁舎は地下2階~地上15階の17フロア。地階には駐車場や機械室などの内部管理ゾーンを設置。展示スペースや情報・相談コーナーを設け区民が集う「文化的な空間」にする1階には、飲食スペースや小規模店舗を充実させ、高齢者や障がい者が働けるようにする。代々木公園側からレベル差無しに出入りできる2階には複数の手続きが必要な際もワンストップで手続きできる申請・届け出関連の総合窓口を、3階には福祉関連の総合窓口を、それぞれ設置。4階~12階が職員の事務室フロア。13階の区議会議場天井~14階傍聴席を2層吹き抜けにし、14階からは議場内が見えるようガラス張りにする。

 新公会堂は公園通り沿いに建設。フロア構成は地下2階~地上4階の6フロア。新庁舎とつながる地階には約3000人の食料品3日分などを保管する防災備蓄庫を配置する。混雑緩和のため、1階エントランスは北側に設置し前面にはピロティを作る。2階が舞台(ホール)で、ホールは2000席(2階~4階)ほどを予定し、音楽や式典など多様な演目に対応可能な舞台構成にする。

 定期借地の敷地は公募で選定した事業者(三井不動産・三井不動産レジデンシャル・日本設計)に提供し、分譲マンションを建設・分譲。期間終了後は土地を区にさら地返還する。定期借地権利金は211億円を予定し、その費用で新総合庁舎と新公会堂を建設することで区の庁舎建設費の負担をゼロにする方法をとる。

 建設期間中は、美竹の丘・しぶや(渋谷1)の一部、旧東京都児童会館跡地(同)、渋谷区立美竹公園(同)の一部に建設する仮設庁舎へ本庁舎機能を移転する。時期は2015年10月~を予定。

 新庁舎竣工は2018年度を予定。現在の公会堂は今年10月4日で一時閉館し、新庁舎の後にはなるが同じく2018年度のオープンを目指す。

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