Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が11月9日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)でアルバルク東京(以下、A東京)と対戦し、延長の末90-91で敗れた。
身長差を突くなどして32得点を挙げたジョシュ・ホーキンソン選手
初戦をSR渋谷が勝利し迎えたダービー2戦目。「(A東京が)フィジカルさやインテンシティーを上げてくると予想していたが、負けずにレベルは合わせられた」(ジョシュ・ホーキンソン選手)立ち上がりは、28-24と点の取り合いとなった。スクリーンを使ったプレーに対し守る選手を入れ替えるA東京の守備に、ホーキンソン選手が身長差を生かし4本のシュートを100%の確率で決めたほか、田中大貴選手やジャン・ローレンス・ハーパージュニア選手は好守から得点を挙げた。ベンドラメ礼生選手は「ディフェンスを見て、
アタックチャンスがあるとチームでポイントに挙げていた」とアタックを仕かけた。
第2Q立ち上がりは、ホーキンソン選手がファウルを受けながら3ポイント(P)シュートを決める場面もあったが、リバウンドからの速攻を許し「勢いを渡してしまい」(ベンドラメ選手)、45-42で前半を折り返した。
後半序盤、ベンドラメ選手は、速攻の場面でターンして守備をかわしレイアップを決める技ありのプレーを見せたが、「揺さぶりをかけて足を止めさせて、なんとかしてかわそうと思っていた。(守備が)想像と違う動きだったので、『これはやばいなぁ』と思ったが、体が反応した」と言う。さらに、A東京のスクリーンの下を通る守備(=アンダー)に対して「アンダーするのは分かっていた。タッチも良かったので、思い切り打った」と3Pシュートも決めた。
同点で迎えた最終Q。一進一退の攻防が続き、残り3.5秒から最後の攻撃。田中大貴選手が打った3Pシュートがリングにはじかれ、今季初の延長に突入した。ベンドラメ選手はそれまで0だったミスを、同Qで2回犯した。「すごく責任を感じている。あれがなければ勝っていた。4Qで終わる試合だった」と自責した。
延長はベンドラメ選手がアタックなどから得点を重ねたが、残り約15秒でリードを許した。最後の攻撃もベンドラメ選手がアタックからシュートを狙ったが決めきれず、惜敗。今季唯一のダービー戦は1勝1敗の痛み分けとなった。ベンドラメ選手は「ファーストオプションではなかったが決めきれるシュートだった。冷静に相手をかわす必要があった。止まる判断やフィニッシュの部分のレパートリーを増やさないといけない」と振り返った。
第4Qと延長の最後、SR渋谷は32得点挙げていたホーキンソン選手のシュートをデザインしたが、ボールを渡せなかった。ホーキンソン選手は「シュートタッチがかなり良かったからシュートを打つ機会がほしかった。でも、僕に2人マークが来てフリーになれなかった。大貴はいいシュートチャンスを得たと思うし、礼生も試合を決めるチャンスはあった。バスケットボールではそういうこともあるし、相手が何をしているのか読んでプレーするのも大事だと思った」と言及した。
ベンドラメ選手はチーム最多のシュートを放ち25得点を挙げた。アタックする姿勢やアグレッシブにシュートを打つことを「強み」と言い、「ポイントガードとして攻撃を組み立てることを意識しすぎていたのかなという思いがあり、積極性を取り戻すべきだとここ数試合感じていた。その結果が点数に結びついて自分のリズムを取り戻すことにつながっている」と話した。
接戦を演じた選手をたたえたカイル・ベイリーヘッドコーチ。後半の攻撃については、「ボールを動かしてほしかった。動かすことで、スイッチ(守る選手を入れ替える守備)をさせることができたと思う」と分析。24アシストを許した守備については、「ビデオを見て分析しないといけないが、チームとして止められる部分はあった」とも。