
再開発後の渋谷駅周辺を忠実に再現した1/200スケールの「渋谷駅周辺の広域模型」が9月29日、渋谷区役所15階の多目的スペース「スペース428」で常設展示として一般公開され、同日午後、寄贈セレモニーが行われた。
同模型は、渋谷ストリームホールで7月25日から8月27日まで開かれた展覧会「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」に合わせて製作されたもの。ハチ公前広場やJR渋谷駅、東西をつなぐスカイウェーなど、再開発で大きく姿を変える渋谷駅周辺を精緻に表現し、会期中は未来の渋谷を俯瞰(ふかん)できる模型として注目を集めた。
展覧会終了後、その行方が話題となっていたが、会場を訪れた長谷部健区長が「この展示のみで終わらせるのはもったいない。ぜひ区に譲ってほしい」と申し出たことをきっかけに寄贈が決まり、今回の常設展示につながった。
セレモニーで、建築家・内藤廣さんは「後先を考えずに大きなものを作り、終わったらたき火にでもしようかと思っていた(笑)。最終的に渋谷区に受け取っていただけて本当にうれしい」と感謝を述べた。さらに「模型製作には大きな労力がかかっている。スタディー用としてボロボロになるまで使い込み、渋谷の未来づくりに役立ててほしい」と話す。
寄贈を受けた長谷部区長は「この模型は将来のまちづくりをイメージする上で非常に有効な素材。必要に応じて修正や追加を行いながら更新する取り組みもしていきたい。未来像を可視化できるのは大きな価値」と強調した。
開庁時間は平日9時~17時。