イタリアオペラと歌舞伎を融合させたイマーシブ(没入型)オペラ「KABUKI×パリアッチ」が3月7日・8日、金王八幡宮(渋谷区渋谷3)の境内で上演される。
主催は、米系金融機関で日本人女性初のパートナーとなった長谷川留美子さんが代表を務めるモアザンミュージカル一般社団法人(港区)。長谷川さんは、オペラを「現代のエンターテインメント」として再定義し、地域文化と芸術を結ぶ活動を展開。従来の劇場空間ではないロケーションで「物語が本当にそこで起きているかのような」体験型のオペラを展開する「イマーシブオペラ」は昨年3月、登録有形文化財にも指定されている「九段ハウス」で初めて「椿姫」を上演した。
今回は、イタリアオペラの名作「パリアッチ(道化師)」の世界観を、歌舞伎の手法を用いて「再構築」。歌舞伎の演目は「助六」を選んだ。観客は固定の客席には座らず、演者を追って神社の境内などに設けられた舞台空間を移動しながら、物語が進行。「現実と幻想が交錯するような」空間で、登場人物の一員になれるような没入感を演出するという。
出演は、日本を代表するテノール歌手の一人・樋口達哉さん(カニオ・意休役)、ソプラノ歌手・高野百合絵さん(ネッダ・揚巻役)ら。劇中劇の歌舞伎パートには、ナゴヤ座の名古屋山三郎さん(助六役)を迎える。演出は田尾下哲さんが手がける。
長谷川さんは「渋谷の鎮守、金王八幡宮の神楽殿に立った瞬間、『パリアッチ』の旅芸人たちが、歌舞伎一座としてこの地に舞い降りる情景が浮かんだ。『KABUKI×パリアッチ』は、神社の空間そのものを舞台に、観客が物語を巡り体験する新しいオペラ」と紹介し、「東西の文化が出合う特別な時間を、神社境内という神聖な空間で楽しんでいただければ」と呼びかける。
両日とも13時開演。チケットは1万5,000円。Peatixで販売している。