渋谷の風景写真を展示する「渋谷アーカイブ写真展2025」が11月18日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階のクリエーティブスペース「8/」のイベントスペース「COURT」で始まる。主催はCommons Archive Collective(コモンズ・アーカイブ・コレクティブ、世田谷区)。渋谷道玄坂商店街振興組合が共催。
手信号で交通整理が行われていた1950年ごろの渋谷スクランブル交差点
コモンズ・アーカイブ・コレクティブは、アーカイブ構築とデザインで地域や団体のさまざまな媒体の記録や記憶を整理し、価値を掘り起こすことを目的に活動する団体。2021年に渋谷公園通商店街振興組合の事務所で見つかった写真を展示する写真展を開催したことをきっかけに、2023年に「渋谷アーカイブ写真展」を始めた。
駅を中心に、100年に1度といわれる大規模な再開発が行われている渋谷。「かつての渋谷を惜しむ声も多くある」なか、同展では、渋谷の風景や日常を記録写真で再提示することで、「まちの記憶・情報を共有する場」を創出。地域の歴史や文化を継承し、現在を通して過去と未来をつなぐ鑑賞体験の提供を図る。
道玄坂や宮益坂、文化村通り、公園通り、井の頭通り、スペイン坂など、コモンズ・アーカイブ・コレクティブの調べによると渋谷には、駅約1キロ圏内に約70カ所の「名づけられた通り」が存在しているという。今回は、「名付けられた渋谷の通り」をテーマに掲げる。
同展では、「名づけられた通り」の中から、30カ所の通りごとに分類して写真を展示。暗渠(あんきょ)化前の渋谷川、宮益坂を走る路面電車など、同組合や渋谷再開発協会、白根記念渋谷区郷土博物館・文化館、東急などから提供を受ける写真は、約170点。地点・年代に加え、独自に調べた通りの背景も一緒に紹介。展示以外の通り約40カ所の名前も記載するマップも、展示する。
そのほか、渋谷の通りをプロットしたマップ、写真と連動した「渋谷のタイムライン」、Googleストリートビューで現在の風景と見比べられる展示も用意する。
開催時間は11時~20時(初日は19時まで、最終日は18時まで)。入場無料。今月30日まで。