Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(SR渋谷)が11月16日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で佐賀バルーナーズ(以下、佐賀)と対戦し94-73で快勝した。
28得点10リバウンドをマークしたジョシュ・ホーキンソン選手
前日敗れていたなか、「試合が続いてコンディション的に良くない部分もありながら、連敗はできないので積極的にやった」という田中大貴選手が、アタックから得点やアシストで攻撃を引っ張る。「打ち切ると決めていた」と第1クオーター(Q)終盤には3ポイント(P)シュートも沈め23-18とリードを奪う。
第2Qも田中選手の勢いは止まらず、「(シュートが)入ると感覚的に良くなるし、どんどん打っていこうというマインドになるので迷いなく打てた」と、守備の妨害を物ともせずに再び3Pシュートを決めた。同Qに2メートル超の選手を3人同時に起用すると、ドンテ・グランタム選手が佐賀のシュートをブロックする好守や、リバウンドで強さを見せ53-29と突き放した。同Q残り0.9秒からの攻撃でホーキンソン選手は3Pシュートを決めたが、同Qはその前に2本の3Pシュートを決めていたことから「タッチが良いと思っていた。大貴が良いスクリーンをかけてくれて、決めて終われてすごく気持ちよかった」と振り返った。
後半立ち上がりは得点が停滞したが、堅守を続けベンドラメ礼生選手の好守から得点を挙げ一時最大31点差をつけた。第3Q後半は佐賀の金丸晃輔選手に連続で3Pシュートを許し、67-47で最終Qに突入。第3Q終盤からガード陣にダブルチームを仕かけてくる佐賀に対し、パスを受けたホーキンソン選手が、さらにボールを回しコーナー付近のジャン・ローレンス・ハーパージュニア選手の3Pシュートをアシスト。「重要なことは(自身のところで)ボールを奪われないこと。ボールをつなぐことができれば、守備が寄ってくるのでJJ(=ハーパージュニア選手)が空くのは見えていた」と言う。
守備では、佐賀の金丸選手に3Pシュートを打たせないように隙を与えない場面もあった。ホーキンソン選手は、「金丸をどう抑えるかはすごく重要だった。(スクリーンプレーで)ビッグマンが高い位置で待ち構え、簡単にシュートを打たせないようにすることがうまくいった。ドライブさせることで彼の勢いが止まった」と分析した。金丸選手は主にトロイ・マーフィージュニア選手がマッチアップしたが、カイル・ベイリーヘッドコーチ(HC)は「シーズン当初はケガがあり思うようにプレーできていなかったが、この2日間はしっかり戦ってくれて成熟度も高まっているし、正しく成長している」と評価した。
終盤には若手選手が出場。狩野富成選手は、「そろそろ得点を決めたいと思っていた」とオープンの状況でボールを要求。今季初の得点となったダンクで試合を締めくくったが、「やっと得点できてうれしかった」笑顔を見せた。
日本代表戦のため、リーグは一時中断となる。現在8勝10敗という戦績だが、ベイリーHCは「7連敗の時に諦めなくてよかった」と振り返り、「昨日と今日は全く違うチームだった。メンタルの部分で、どうしてこうなるかを見返したい」と指摘。同じように波がある点に触れた田中選手は「あまり良い状況じゃない。チャンピオンシップで争うチームと比較した時に、高いレベルでプレーを続ける持久力やチームとしての試合に入るマインドセットはまだそのレベルに達していない。後転しちゃうといけないので、しっかり準備してどんどん良くなっていければ」と続けた。
直近10試合はディディ・ロウザダ選手を欠き戦った。田中選手は「ディディはディフェンスもできるが、役割を分散できず疲れがたまる状況。トロイが今日みたいにエナジー出して頑張ってくれれば僕や礼生も足が残る。明らかに僕らに負担がかかっているので…とりあえず明日から休みたい」と笑った。