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山種美術館で「江戸の人気絵師 夢の競演展」 写楽や広重など

会場の様子

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 特別展「江戸の人気絵師 夢の競演 宗達から写楽、広重まで」が現在、広尾の日本画専門美術館・山種美術館(渋谷区広尾3、TEL 03-5777-8600)で開かれている。

東洲斎写楽の「二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉」

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 NHKの大河ドラマで浮世絵の版元である蔦屋重三郎が取り上げられ、浮世絵に注目が集まる中、同館が所蔵する江戸時代に「活躍した」絵師の浮世絵と江戸絵画を一堂に紹介する展覧会となる。展示数は約100点で、浮世絵は前・後期で入れ替える。

 舞台で金貸し役を演じた石部金吉を描いた「二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉」など蔦屋が「プロデュース」した東洲斎写楽の役者大首絵、振り袖を着た娘が女の肩に乗り梅の枝を折ろうとしている場面を描いた鈴木春信の錦絵「梅の枝折り」、「赤富士」と呼ばれる葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」など。歌川広重の「東海道五十三次」は、シリーズ完結後に装丁の一種「画帖仕立て」で売り出される際の扉も含めて所蔵する16点を展示。歌川広重の作品は琵琶湖周辺を描いた「近江八景」のうち、所蔵する6枚も一堂に展示する。

 江戸絵画は、俵屋宗達が鹿の絵を本阿弥光悦が書を書いた「鹿下絵古今集和歌巻断簡」、京都・伏見の土人形を描いた伊藤若冲の「伏見人形図」などを紹介。重要文化財である、徳川家康が最初に埋葬された久能山東照宮の参道付近を描いた椿椿山「久能山真景図」、車の中から菊が咲く外の景色を見る女性を描いた岩佐又兵衛「官女観菊図」なども並ぶ。

 第2展示室では、相互割引を行っている原宿の浮世絵専門美術館「太田記念美術館」(神宮前1)の浮世絵の特集展示を行っている。歌川豊国の「両国花火之図」など季節に合わせた作品や、歌川国芳「しん板猫のたわむれ踊のをさらゐ」をはじめとする戯画などが並ぶ。

 館内のカフェ「cafe椿」では、同展にちなんだオリジナル和菓子を提供。鈴木其一「夏の日」のヒマワリをモチーフにした杏入りの練り切り、歌川広重「武陽金沢八勝夜景(雪月花の内 月)」の月に照らされた海を表現した錦玉かんなど5種類をラインアップする。お茶とのセット(1,400円)などで提供する。

 開館時間は10時~17時。9月16日・月曜休館。入館料は、一般=1,400円、大学・高校生=夏の学割で500円ほか。太田記念美術館のチケット持参で100円引き。9月28日まで。

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