
2031年度に開業予定の渋谷駅直結の施設「渋谷スクランブルスクエア西棟」の仮囲いを使ったアート作品が8月18日に公開された。
工事中の建物の周りに仮囲いがある光景が至る所で見られる、大規模再開発が進められている渋谷駅周辺。今回アート作品が掲出されたのは、JR渋谷駅・南改札から西口に出る通路に沿った、同棟北側に当たる工事用の仮囲い。東京都の文化事業「TOKYO CITY CANVAS」に採択された取り組みで、東急と渋谷駅前エリアマネジメントが展開。渋谷区が後援する。
作品を手がけたアーティスト太田宏介さんは1981(昭和56)年生まれ、福岡県在住。2歳の時に知的障害を伴う自閉スペクトラム症と診断され、11歳で絵と出合い、初個展は15歳の時。以来、家族のサポートも受けながら全国で毎年個展を重ねてきた。今年1月には西武渋谷店で個展を開催。自由な発想や鮮やかな色彩の作風で知られ、ドラマ「ライオンの隠れ家」(TBS系)の劇中でも作品が採用された。
プロジェクトのテーマは「~Shibuya Culture Jungle~多様性を輝かせる」。第1弾となる今回は、太田さんの既存作品の中から15点を選び、木々や花、コウモリなどのモチーフを、赤や緑、黄色など鮮やかな原色で力強く描いたシリーズが、仮囲い一面に並ぶ。
11月末ごろからを予定する第2弾では太田さんが渋谷を訪れ、自身の感性や視点で「渋谷」を描いた新作を掲出する。