「SHIBUYA109」前や道玄坂などを歩行者天国にして櫓（やぐら）を組み、盆踊りやステージイベントなどを展開する「第6回渋谷盆踊り2025」（通称「しぶぼん」）が8月2日に開かれた。主催は渋谷道玄坂商店街振興組合。

伍代夏子さんとBEGINの比嘉栄昇さん

　台風9号が東に抜け天候が回復したこの日は、風がやや残ったものの、約6万2000人が集まった。通りかかった多くの外国人観光客らも、見よう見まねで日本の伝統的な盆踊りを楽しんだ。ステージには、おととし・昨年に続き3人組バンド「BEGIN（ビギン）」がサプライズ出演。演歌歌手の伍代夏子さんも登場し、会場を盛り上げた。

　イベントは例年通り、オープニングセレモニーで同組合の大西賢治理事長や長谷部健渋谷区長があいさつした後、点灯式が行われた。ステージには、渋谷区とハワイ・ホノルル市が昨年姉妹都市協定を締結したことから、ホノルル市長のリック・ブランジアーディさんも登壇。「皆さま、アロハ！」と会場に呼びかけ、「渋谷はホノルル市にとって一番新しい姉妹都市。今日は渋谷でハワイの風を感じて」などと呼びかけた後、昨年ミスハワイに選ばれたヘイリー・チェイニー・カネさんがフラを披露した。

　盆踊りでは、「渋谷音頭」をはじめ、「オリンピック渋谷音頭」「夢見る渋谷音頭」など渋谷にまつわる楽曲や、「大東京音頭」「炭坑節」などの定番の楽曲が流れ、地元の人たちや外国人らが踊りを楽しんだ。イベント最後にビギンが登場し、昨年同祭で初披露した、比嘉栄昇さんが手がけた曲「渋谷百年総踊り」の曲順に移った。比嘉さんが、同曲のかけ声「踊れ弥栄（いやさか） 集えや谷へ 渋谷百年総踊り」の一節を先導し、これに観客も呼応。伍代さんも曲に加わり、比嘉さんも「伍代さんが歌ってくれるのは最高です」と笑顔を見せた。

　当日はプログラムが早めに進行したことから、ステージの時間に余裕が生まれ、ビギンは再度、「東京音頭」「炭坑節」を演奏。最後は「島人の宝」でフィナーレを迎えた。

　この日は、歩行者天国となっている文化村通りで射的などの縁日屋台や、キッチンカーなども出店。台風一過の下、夏の一夜を楽しむ人々の姿が見られた。