
「持って帰れる複製原画展」をテーマにしたピールオフ広告が7月28日、東急線渋谷駅地下3階B1出入り口付近のコンコースに設置された。
講談社(文京区)の漫画アプリ「マガポケ」の10周年を記念した取り組みの第1弾となる広告。同アプリに掲載されている・されていた作品72作品の原稿や、同アプリのカラーである「青」をドレスコードに描き下ろされたキャラクター12体のイラストをデザインしている。広告のサイズは全長約14メートル×高さ約2メートル。
作品は、「週刊少年マガジン」をはじめ「シリウス」「月刊少年マガジン」「モーニング」「アフタヌーン」といった同社の漫画レーベルの作品からセレクト。「週刊少年マガジン」=「FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST」「WIND BREAKER」「可愛いだけじゃない式守さん」「金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿」「薫る花は凛(りん)と咲く」「中華一番!極」「ギルティサークル」「幼馴染み(おさななじみ)とはラブコメにならない」、「月刊少年マガジン」=「私をセンターにすると誓いますか?」「最弱な僕は<壁抜けバグ>で成り上がる~壁をすり抜けたら、初回クリア報酬を無限回収できました!~」、「モーニング」=「それがメイドのカンナです」、「シリウス」=「しかのこのこのここしたんたん」「となりの黒川さん」、「アフタヌーン」=「アオバノバスケ」など。
翌29日には、各作品の原稿をプリントした「複製原画」(各1枚)を剥がして持って帰れるようにした。普段は書店に進呈するなどする複製原画は「神聖なもの」だというが、デジタルの時代になり、紙の原稿に触れる機会が減っている中、「迫力や魂が込められている原稿を感じてもらいたい」と企画した。
展開後には吟味して選び持ち帰る人の姿も見られ、偶然通りかかったという大学生の池森さんさんは「魔女と傭兵」を選んだ。マガポケをインストールしているといい、同作品は「絵柄などが好きで気になっていた作品」だと言う。複製原画は「ほれぼれするというか、原画が好きなのでもらえてうれしい」と喜ぶ。
現場には、同社週刊少年マガジン編集部新入社員である阿部七海さん、高橋圭さん、原智也さんが「見守り役」として待機。4月の入社後、社内研修や書店実習などを経て6月に同部に配属された。阿部さん=「追放された転生王子、『自動製作《オートクラフト》』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう~最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ~」、高橋さん=「WIND BREAKER」、原さん=「ギルティサークル」など、それぞれ2作品の「サブ担当」として、作品のせりふの文字の大きさやフォントを決めたり、打ち合わせに同席したりしている。
高橋さんは「10年に1度の大きな企画。その時期に配属されてラッキー」と話し、原さんは「マガポケに載っている作品が一堂に集まっている。読んだことがない作品や読んでいる作品を見つける機会にしてもらえたら」と期待を込める。阿部さんは「配属されてから現場に来て宣伝するのが初めてなので、新鮮なのと、こういう人がこういう作品を選ぶんだと、実際に見られて楽しい。コメントやSNSとかだと顔が見えないので面白い」と話す。
広告の掲出は8月3日まで。