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プレスリリース

上村洋一+エレナ・トゥタッチコワ「Land and Beyond|大地の声をたどる」 3DオンラインビューイングをHPへ投稿しました

リリース発行企業:株式会社ポーラ・オルビスホールディングス

情報提供:

ポーラ ミュージアム アネックス(東京・中央区銀座)では、8月29日まで開催している 上村洋一+エレナ・トゥタッチコワ「Land and Beyond|大地の声をたどる」の会場の様子や作品詳細がわかる3DオンラインビューイングをHPへ投稿いたしました。


エントランス


上村は、世界各地の、主に海で行ったフィールド・レコーディングを中心にサウンド・インスタレーションを手がけてきました。サウンドを軸に、ドローイング、映像、パフォーマンスでのコラボレーションなど多岐にわたる活動は、自身の聴覚や身体性から世界の流動的なプロセスを捉えようとするたえざる姿勢から発しています。
トゥタッチコワは、歩くという行為を通して各地の自然や人の物語を採集し、写真、映像、文章、ドローイングを含むインスタレーションとして展開してきました。並行して人々とともに歩くワークショップの開催や音楽、文章執筆も手がける彼女は、表現を超えて言語や物語という側面が立ち現れるプロセスを重視しています。

「Land and Beyond|大地の声をたどる」は、それぞれ知床という地に関わり制作を続けている二人のアーティストによる最新の歩みを発表すると同時に、相互に交差する世界観を知床という土地(Land)から出発しながら、土地と人との関係をより普遍的に喚起しうるもの(Beyond)として、見る側に投げかけます。
本展は、知床や北方圏のリサーチも展開する四方幸子をゲストキュレーターに迎え、三者の現地滞在を含む対話を介して生み出されたものです。

上村洋一 作品
エレナ・トゥタッチコワ 作品


∥展覧会概要∥
展覧会名:上村洋一+エレナ・トゥタッチコワ「Land and Beyond|大地の声をたどる」
会 期:2021年7月21日(水)- 8月29日(日)[40日間] ※会期中無休
開館時間:11:00 - 19:00 (入場は18:30まで) / 入場料:無料
会 場:ポーラ ミュージアム アネックス(〒104-0061 中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階)
アクセス:東京メトロ 銀座一丁目駅 7番出口すぐ / 東京メトロ 銀座駅 A9番出口から徒歩6分
主 催:株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
U R L:http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/
※諸事情により内容が変更になる場合がございます。ギャラリーHPで最新の情報をご確認のうえ、ご来場をお願い致します。

上村洋一 《transcribe(265s)》(2021) ライトボックス 150mm × 1800mm × 700mm


エレナ・トゥタッチコワ 《知床:線と落書きと言葉とほかの資料》(2018-2021) ドローイング、インスタントフィルム写真
エレナ・トゥタッチコワ 《たねと大潮》(2021) ビデオ、33分


「Land and Beyond|大地の声をたどる」ー世界との新たな関係へ

エレナ・トゥタッチコワは、2014年に知床と出会って以来、何度もこの土地に赴き滞在する中で、歩くことと思考することとの関係性を醸成させてきた。現地では峰浜や朱しゅ円えん地区で人々と過ごし、周辺の浜辺や道、森を繰り返し歩くことで、自然と人々そして自身が相互浸透するような状態へと至った。土や水、植物、動物、人間などあらゆる存在がそれぞれの言語で土地の物語を表現している、とトゥタッチコワは言う。彼女は歩くことにより、それらに耳を傾け考えるという循環を経て、どこにもない図や言葉を生み出していく。

上村洋一は、フィールド・レコーディングを通じて海の波音や光、匂いに向き合う中で、世界が常に変化し流動していることを身体で感じてきた。かねてから流氷に惹かれ、2019年冬にフィールド・レコーディングのため知床を訪れる。厳寒の夜、流氷の上に佇み漆黒の闇にマイクを差し出す上村は、その行為を「瞑想的な狩猟」と呼ぶ。じっと知覚を研ぎ澄ませつつ時間を過ごすプロセスは、周囲に広がる自然、そして遠方から訪れた流氷と交感するかけがえのない体験としてあるだろう。

「Land and Beyond|大地の声をたどる」は、それぞれの思いで知床と向き合ってきた上村とトゥタッチコワの最新の歩みを、ひとつの空間において交差させる初の試みである。

北の大地ランドの厳しい自然、岩がちな知床の土地ランド。そこには人々や動植物が、生き生きと着実に根ざしている。トゥタッチコワにとって知床は、人々と自然がコミュニケーションを繰り広げる土地であり、思考のフィールドであり、物語が生成する現場である。上村にとって流氷は、冬に現れ、しばし留まり春には消滅してしまうエフェメラルな存在「仮の大地」(上村)としてある。
そしてその消滅は、次第に加速している。上村はまた、現れ消滅する「仮の大地」のイメージを生まれ育った東京湾の埋立地域に接続する。温暖化や埋立地という、自然と人工の境界が曖昧になる地平から「大地」を思い、聴こえる音と知覚できない現象のグラデーションの只中に、自身を浸透させていく。

知床という名は、アイヌ語の「シリ・エトク(大地の突端)」に由来する*。かつてこの地は海を介して各地とつながり、オホーツクやアイヌをはじめさまざまな人々が文化を育んできた。流氷もまた、大陸のアムール川を源にオホーツク海で形成され、遥々知床に漂着する。人と流氷は似ているように思われる。いずれもここにたどり着き、しばし留まりいつかは消えていく。さまざまな情報の流れがミクロ・マクロの時間や空間の中で、時には形を成しながら変化しつづけている。大地もそのひとつであるだろう。

「Beyond」は、固定的な大地の概念を、想像的に越えていく可能性である。「今ここ」だけではない、過去や未来につらなる時間や、空間的に延長されうる地や存在へと。上村とトゥタッチコワは、それぞれの方法で知床の大地に寄り添い、その声をたどろうとする。それは大地と海、歩行と思考、自然と人工、知覚できるものとできないものの間あわいへと向けられている。

本展は、自然や人工の音(波動や振動も含む)、この地の人々の営みや声、知覚を超えた存在の気配や痕跡で溢れている。会場を歩き、時に佇みながらそれらを感知・探索することで、世界との新たな関係可能性(Beyond)を開いていくことが、訪れた各人に委ねられている。

(四方幸子/本展キュレーター)
*シリ・エトコともいう。シリ(sir)は、陸地・大地を、エトコ(etoko)は突端を意味する。


会場全体


上村洋一 Yoichi Kamimura
http://www.yoichikamimura.com
1982年千葉県生まれ。聴覚や視覚から風景を知覚する方法を探り、主にフィールド・レコーディングを素材にサウンド・インスタレーションや絵画作品、映像作品、サウンド・パフォーマンス、音響作品などを制作し国内外で発表している。フィールド・レコーディングを「瞑想的な狩猟」として捉え、その行為を通して、人間と自然との曖昧な関係性を考察している。サウンド・インスタレーションは没入的なサウンドスケープで構成され、人間の持つ生物的な感覚を通して体験するものが多い。東京藝術大学大学院美術研究科修了。音響作品(CD)に『re/ports』、(Ftarri、2019年)がある。


エレナ・トゥタッチコワ Elena Tutatchikova
http://elenatutatchikova.com/
1984年、ロシア・モスクワ生まれ。人間の風景認識や物語創造、歩行と想像力の関係に関心を抱く。歩行を世界の道づくりという表現方法として捉え、様々な土地で、歩き、人とかかわりながら、制作を続けている。土地に秘めた物語を探り、写真、映像、文章、ドローイングなどで表現する。また、定期的にウォーキングや地図作りのイベントを行う。2003年までは11年間、モスクワ国立音楽院付属中央専門音楽学校で音楽を学び、その後、ロシア国立人文大学の東洋文化・古典古代学部では日本文学を専攻。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現領域 博士後期課程修了。博士(美術)。

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