世界的にも著名なアメリカの言語学者、ノーム・チョムスキーさんを追ったドキュメンタリー映画「チョムスキーとメディア−マニュファクチャリング・コンセント」が2月17日より、渋谷「ユーロスペース」（渋谷区円山町、TEL 03- 3461-0211））でロードショー公開される。

　名門マサチューセッツ工科大学（MIT）教授で、思想家としても知られるチョムスキーさんは、自著や講演、インタビューなどで独自の政治論や教育論を展開する著名活動家。2001年の米同時多発テロ事件以降、反テロ活動などに対する米国批判が注目を集め、U2のボノさんなどロック歌手やアーティストからの支持が厚いことでも知られる。

　ドキュメンタリー「チョムスキーとメディア」は、チョムスキーさんが行ってきた一連のメディア批判に着目した、ピーター・ウィントニック監督とマーク・アクバー監督のコンビによって約5年の構想期間を経て収録された長編作品。ドキュメンタリーは、通常の作品に見られるような「ナレーター」を起用せず、講演やメディア出演などの映像から繰り出されるチョムスキーさん本人の語り口を生かした構成が特徴。

　同作は1992年の公開以来、世界の300都市を超える地域で劇場公開され、両監督が拠点にしている地元・カナダでは劇場向けドキュメンタリー映画の興行収入歴代1位を記録した経歴を持つ。日本ではこれまで配給先が決まらず、今回、映画製作・配給会社の「シグロ」（中野区）によって初の配給が決まった。

　劇場となるユーロスペースでは日本での公開を記念して、2月18日と同25日、3月4日にゲストを招いたトークイベントを開催する予定。鑑賞料（当日）は一般＝2,000円、大学・高校生＝1,500円、リピーター割引＝1,200円ほか。

チョムスキーとメディア−マニュファクチャリング・コンセント（公式サイト）