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渋谷で「死刑映画週間」 映画を通して「考える」きっかけに

獄中生活を送った5人を追ったドキュメンタリー「獄友」より©Kimoon Film

獄中生活を送った5人を追ったドキュメンタリー「獄友」より©Kimoon Film

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 渋谷・円山町のミニシアター「ユーロスペース」(渋谷区円山町)で2月17日、「第7回死刑映画週間『死刑という刑罰』」が始まる。主催はボランティア市民団体「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」。

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 国連が1989年に死刑廃止条約(市民的及び政治的権利に関する国際規約の第2選択議定書)を採択して以降、ヨーロッパや南米など多くの国が死刑を廃止している。同企画は、死刑制度が存知する日本で「死刑について少しでも考えてもらえる機会をつくりたい」と2012年に始まり、以降毎年2月に同館で開いている。

 今回は「死刑という刑罰」をテーマに8作品を上映。初日に1回のみ上映するのは、3月に公開予定の「獄友(ごくとも)」(金聖雄監督)で、「袴田事件」「足利事件」などに関わったとして17年6カ月~48年獄中生活を送った男性5人を追ったドキュメンタリーとなっている。

 このほか、娘を殺した罪で死刑判決を受けた夫の死刑を止めようとする女性の「苦悩」を描く「HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話」(佐藤慶紀監督)、アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所のアドルフ・アイヒマン所長に死刑判決を下した裁判の映像を、裁判記録「イエルサレムのアイヒマン」を下敷きに編集した「スペシャリスト~自覚なき殺戮(りく)者~」(エイアル・シヴァン監督)、妻を殺された死刑廃止論者の弁護士が犯人として逮捕された人の弁護を引き受けたところから物語が展開していくサスペンス「白と黒」(堀川弘通監督)などをラインアップする。

 同団体の可知亮さんは「『死刑』をテーマにしているが、映画を見て『生きることが一番大事だ』と思ってもらえれば」と話す。

 鑑賞料は、一般=1,500円、大学・専門学生=1,300円ほか。今月23日まで。

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