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サンロッカーズ渋谷、横浜に勝利 流れ引き寄せた大塚祐土選手の3Pシュート

第3Qで5本の3Pを決めた大塚裕土選手(中央)

第3Qで5本の3Pを決めた大塚裕土選手(中央)

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 青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で4月8日、男子プロバスケ「Bリーグ」のサンロッカーズ渋谷(SR渋谷)と横浜ビー・コルセアーズ(横浜)の試合が行われた。

最後の試合でホーム初得点を挙げた杉浦佑成選手

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 Bリーグの初代王者を決めるチャンピオンシップ出場権獲得に向け、重要な局面を迎えているSR渋谷。横浜とは昨年のシーズン開幕当初に4戦しており2勝2敗のイーブンという対戦成績。会場にはこの日1664人が来場した。

 横浜のゾーンディフェンスに攻めあぐねる中、SR渋谷に流れを引き寄せたのは、大塚裕土選手の3ポイント(P)シュートだった。途中出場した第2クオーター(Q)でミドルレンジから放った1本目のシュートが決まり「気持ち的に楽になった」ことから、第3Qでも積極的にゴールを狙った。同Q中盤で2連続3Pを決め勢いに乗ると、その後放った3Pは全てゴールに吸い込まれ、ベンチのメンバーや場内のブースター(ファン)たちは大盛り上がり。同Qのみで15得点を挙げる活躍を見せた。

 試合前に、特定指定選手として1月に入団した筑波大学3年の杉浦佑成選手が今月12日で退団することが発表されたこの日。帯同する最後の試合となり、残り約4分で出場機会を得た杉浦選手は積極的にボールに絡んだ。ミドルレンジからのジャンプショットを決めると、会場のブースターからは温かい拍手が送られた。試合は78対62でSR渋谷が勝利した。

 重い立ち上がりとなりながらも試合を通してリードを保っていたSR渋谷。ロバート・サクレ選手は13得点、リバウンド15本のダブル・ダブルの活躍を見せ、序盤から安定したプレーを見せていたアールティー・グイン選手は両チーム最多となる21得点でチームをけん引。伊藤駿(たかし)選手がけがで不在の中スターティングで出場したベンドラメ礼生選手は、第4Q途中でまぶたを切るアクシデントに見舞われベンチに下がったが、リバウンドやブロックショット(シュートブロック)など体を張ったプレーも見せた。

 SR渋谷BTテーブスヘッドコーチ(HC)は「(大塚選手とグイン選手の)3Pが当たって、2人の脅威を見せることができたのでは。今日くらい決まれば大抵の試合は勝てるだろうが、これはわれわれが目指しているバスケではない」と振り返った。

 ここ数試合、出場時間が短かったりシュート成功率が低かったりと思うようにプレーできていなかった大塚選手。先週の富山グラウジーズ戦から髪型・カラーを変えることでリフレッシュを図ったようで、「結果が伴ってきて良かった」と笑顔を見せる。「短い時間で結果を出さないといけない状況なのは分かっているので、思い切りよく自信を持って打つことがシュートを決めることに一番必要なこと。負けず嫌いなので、HCを見返すではないが、常に『やってやる』という気持ちで臨んでいる」と言い、「自分の長所を見せられた試合で勝ててほっとした」と話した。現在、チャンピオンズシップのワイルドカード争いに加わっているSR渋谷。「とにかく勝ちが必要」と言い、「インサイドにアドバンテージがあるので、自分の役割を踏まえおとりになるつもりでプレーをして、明日も勝ちに行きたい」と意気込んだ。

 杉浦選手はSR渋谷に加入していた3カ月 で一番学んだことは「ベンチでのモチベーション」と言い、「盛り上げることは得意ではないがシュートが決まったら一緒に喜ぶなど、出場していないけど、いかに試合に参加するかは意識した」という。「もっと試合に出たかったというのはあるが、そういう経験も大事だと思う。試合会場の空気も大学の試合とは違った」振り返る。この日、同大の先輩で横浜に特別指定選手として入団している満田丈太郎選手と「一緒のステージにに立てたのはすごくうれしかった」とも。

 杉浦選手に「最初、怖そうだと思った」と名指しされた満原選手は「俺めちゃくちゃ言われるんだけど」と不満げな様子だったが、杉浦選手は続けて「でも、すごく優しくて心地よかった。一番年下っていいなって思った」と笑った。

 両チームは明日9日も同所で試合を行う。

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