渋谷ヒカリエでミュージカル「雨に唄えば」開幕 2年半ぶり再上演、舞台に12トンの雨

表題曲「Singin’ In The Rain」では12トンの水が降る中で歌い踊る

表題曲「Singin’ In The Rain」では12トンの水が降る中で歌い踊る

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 渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)内の劇場「東急シアターオーブ」で4月3日、ミュージカル「SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄(うた)えば~」が開幕した。

深夜2時過ぎに映画のミュージカル化を思いついたシーンで歌う「Good Morning」より

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 1952年公開の同名ミュージカル映画を舞台化した同作。ハリウッド映画がサイレント(無声)からトーキー(発声)へと変わる時代を舞台に、ブロードウェーを目指す作家と俳優のサクセス・ストーリーと映画製作の舞台裏をコメディータッチで描く。

 英ダンサーのアダム・クーパーさんが俳優ドン役で主演する舞台は2012年にロンドン・ウエストエンドで初演し、その後世界ツアーを敢行。2014年秋に同劇場で上演した際には、世界ツアーでは唯一クーパーさんが特別出演。約5万人が来場し、同劇場で上演した海外の来日ミュージカルで最高動員数を記録したという。

 2年ぶりの公演となる今回も、主演するクーパーさんをはじめ、英ウエストエンド公演と同じメインキャストが出演する。「前回4人が共演したときはうまくかみ合ったので、また共演できてうれしい」とクーパーさん。

 表題曲「Singin’ In The Rain」は、雨が降る中で歌い・踊る同作を象徴する1曲。1公演あたり12トンの水を使う同シーンでは、3本のパイプで天井から水を降らせるとともに、床からも水を湧き出させて、水たまりの中を踊っているシーンを演出。キャストの健康を考慮し、ろ過して適温に温めた水を降らせるという。大量の水が降る中踊るクーパーさんは同シーンで、「15人ものスタッフに助けてもらっている」と笑う。前方の客席は水しぶきが飛んでくる「スプラッシュゾーン」となっている。

 初日を迎えたこの日、公演を前にメインキャストが取材に応じた。クーパーさんが「とてもワクワクしている。やっと初日を迎えられてうれしい。早く日本の皆さんに見てもらいたい」と話すと、ドンの親友コズモを演じるステファン・アネリさんも「爆発寸前のシャンパンボトルのような気分」と目を輝かせる。

 3回目の来日となったヒロイン・キャシーを演じるエイミー・エレン・リチャードソンさんは「毎回温かく迎えてくれることが心に残っている」と日本の印象を話す。サイレント映画の女優リナを演じるオリヴィア・ファインズさんは「イギリスとこれだけ離れているのに家にいるような居心地の良さを感じる。時差を抜きにしてね」とも。

 クーパーさんは「素晴らしいキャスト、バンドが皆さんをお待ちしている。みんな来てね」と呼び掛ける。

 上演時間は約2時間40分(途中休憩有り)。鑑賞料は、S席=1万3,000円、A席=1万1,000円、B席=9,000円ほか。今月30日まで(30公演)。

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