渋谷に多目的スペース併設弦楽器工房-仏人オーナーが出店

「日本が好き」で来日したというフランス人オーナーのオリヴィエ パオリさん

「日本が好き」で来日したというフランス人オーナーのオリヴィエ パオリさん

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 渋谷・並木橋交差点近くに6月1日、多目的貸しスペースを併設した弦楽器工房・ショップ「Aux Petits Chevalets(オ プティ シュヴァレ)」(渋谷区東1、TEL 03-6427-6688)がオープンした。経営はオ プティ シュヴァレ(同)。

オープンな空間の中2階工房・ショップ

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 フランス人オーナーのオリヴィエ パオリさんは国立の弦楽器製作学校を卒業後、23歳で独立しパリに構えた工房で約11年活動。2009年に来日し、自宅兼工房として2年半ほど営業してきた。フランス時代からコンサートサロンを手掛けたいという思いがあり、ホールと工房が併設できるテナントを探していたという。店名の「シュヴァレ」はフランス語で「駒」を意味する。

 1階多目的貸しスペース「l’atelier(ラトリエ) by APC」(TEL 03-6427-1088)の面積は約70平方メートル・天井高5メートル。50人~60人ほどを収容でき、フローリングにはオーク材を使用。グランドピアノ1台を置くほか、マイクやプロジェクターなども用意。コンサートや壁面を使った展示会、パーティーなど幅広く利用できる。中2階工房・ショップの面積は約50平方メートル。工房には什器やテーブルなどフランスで使っていたものを配置。店舗と工房を分けていることが多い中、同店はオープンな空間で作業中の姿や修理中の楽器も見られるようにしたのも特徴。

 工房では、バイオリン、ビオラ、チェロ、弓のメンテナンス、駒調整(9,000円)、毛替え(5,300円)などの修理、修復に対応。ショップでは、「オールド」と呼ぶ100年~300年ほど前に作られた楽器を中心に新作などもそろえる。取り扱うのはバイオリン、ビオラ、チェロと、それぞれの弓で、ヨーロッパから仕入れる。

 「ラトリエ」の利用料は、全日貸し切り=10万円、半日貸し切り(13時~22時)=8万円、コンサートプラン=3万円~、ギャラリープラン=2万円~ほか。

 「日本が好き」で来日したパオリさん。渋谷には弦楽器工房が10店ほど存在しているなど、「音楽、楽器の街」であることから渋谷に出店したという。オープンな空間にしている理由について、「(工房は)堅苦しい、敷居の高いイメージがあるかもしれないが、楽しくリラックスできる場になれば。話しながら楽器の調子などを見ていく」と話す。「気軽に来店いただき、ホールも自由にいろいろな方に使っていただければ」とも。

 営業時間は10時~19時(ホールの貸し出し可能時間は10時~22時)。工房のみ月曜・日曜・祝日定休。

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