シブヤ経済新聞

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渋谷駅前に期間限定「分身ロボットカフェ」 難病者らが遠隔操作で接客

テーブルに注文品を運ぶ「OriHime-D」

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 ロボット「OriHime」が接客する期間限定カフェ「分身ロボットカフェDAWN verβ」が1月16日、「SHIBUYA TSUTAYA(渋谷ツタヤ)」(渋谷区宇田川町)7階のカフェ「WIRED TOKYO1999」で始まった。運営はカフェ・カンパニー(神宮前5)。

テーブルで注文を受け付けるなど接客する「OriHime」

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 オリィ研究所(港区)が開発・提供する「OriHime」は、難病や重度障がいをはじめ、子育てや難病などさまざまな理由で外出が困難な人たちが「パイロット」として遠隔操作で動かす「分身ロボット」。同社は2018(平成30)年から、これまで労働が難しかった人が同ロボットを動かして働く「分身ロボットカフェ」を実験的に展開している。今回、人がたくさんいる街、インターネットが混み合っている街として渋谷を選び、「さまざまな負荷テスト」を行うとともに、より多様な人たちとの「出会いの創出」を図る。

 カフェ・カンパニーの店舗の仕事は、バックヤード業務が60%、フロア・キッチン業務が40%だという。人材不足と言われる中、シフト管理やマーケティングなどにAIやテクノロジーを取り入れる試みを進めている。今回もその一環で、「未来のカフェのあり方」を模索する。

 期間中は「WIRED TOKYO1999」の一角で「分身ロボットカフェ」を展開。店内には、テーブルなどに載るサイズ(高さ23センチ、幅約17センチ)の「OriHime」4台と、前進後進に加え旋回することもできる高さ120センチの「OriHime-D」3台を導入する。「パイロット」は約30人がシフト制で務める。

 エントランスで「OriHime」と「OriHime-D」がそれぞれ来店客を出迎える。エリア内のテーブルには「OriHime」を設置しオーダーを取るなどして接客。できあがった料理を人間のカフェスタッフが「OriHime-D」が持つトレーに載せと、「OriHime-D」が客席に運ぶ。皿の大きさや注文数などによっては一部人間のスタッフが運ぶこともある。

 注文できるメニューは、タコライス(1,000円)、アサリと九条ネギの梅ソースパスタ(サラダ付き、1,100円)、コーヒー(ホット550円、アイス580円)、アールグレー(ホット700円、アイス580円)など。

 分身ロボットカフェの営業時間は12~19時(17日は18時まで、1時間入れ替え制)。今月24日まで。オリィ研究所では年内に常設カフェの出店を目指している。

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