「プレ金」の渋谷、様子見ながら各所でイベント エンタメ施設に世耕経産相も

1階正面口でイベントを開いたSHIBUYA109

1階正面口でイベントを開いたSHIBUYA109

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 仕事を早めに切り上げ消費押し上げを狙う「プレミアムフライデー(プレ金)」が初日を迎えた2月24日、広域渋谷圏でさまざまなイベントが行われた。

東急東横店で無料配布されたビールを楽しむ来店客ら

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 東急本店(渋谷区道玄坂2)屋上で限定営業しているカーリング風のゲームを体験できるエンタメバー「ICE WONDER ROOF」には15時過ぎ、世耕(せこう)弘成経済産業相がブルーのカットソーに薄紫のパンツというカジュアルな格好で来店。省職員とチームを組み、3ゲームをプレーし、「難しい」とストーンを投げる練習をしたり、「盛り上がるね」と談笑したりして楽しんでいた。

 世耕大臣は「普段やらないことをやりたいと思った。楽しくて童心に返れたまたやりたい」と笑顔を見せ、「15時に仕事を終えるには計画的にやらなくてはいけないので、職員も意識していた。区切りがあると仕事の仕方も変わるのでは」と期待を込める。

 「コト発信」として今年、イベントの強化を図っているSHIUYA109(道玄坂2)では、メーキャップサービスを行ったり無料フィッティングルームを設置したりした。アシスタントマネジャーの牛島渉さんは「様子見な部分はあるが、(プレ金)盛り上がりに合わせてイベントをやっていきたい。今後は109MEN'Sや地域の商業施設などと連携していければ」と意欲を見せる。

 東急東横店(渋谷2)地下1階「東急フードショー」内で300本無料配布された「シブヤビール」には、年配者や仕事終わりと見られるスーツ姿のビジネスマンなどが列を作っていた。東急百貨店のMD計画部MD推進部担当統括マネジャー大谷香奈子さんは「どれだけの方が15時に仕事を終われるのかは分からないが、渋谷を通る方は多い。より多くの方に響くきっかけになれば」と話す。

 両者のようなサービス業や小売業など15時で終業できない人も多いが、共に「その点はあまり重く考えていない」という。大谷さんは「お客さまに喜んでいただき売り上げが上がれば私たちもうれしい」と話す。

 住宅メーカーに勤務する鈴木さんと山田さん(共に26)はこの日、会社で「プレ金」が導入され、通常9時~18時の就業時間が8時~12時だったという。シフト制で休みが異なることから、「なぜ金曜なのか」と疑問の声も上がったが、明日(土曜)は仕事という山田さんは「普段の金曜は中日で早く上がれないため、今日は早くから飲みに行く」と、普段とは異なる過ごし方を楽しんでいた。

 教育関係の仕事をしているという40代女性は毎週金曜が休みのシフトであることから、「プレ金」は関係がないという。「15時で上がるために有給休暇を使わなくてはいけない企業もあり、もう少しちゃんと15時に上がれる仕組みがあればいいのでは」と話していた。

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