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渋谷に限定「ムンク」カフェ-生誕150年、「叫び」などのレプリカも

店内では代表作「叫び」など37作品のレプリカ画を展示する

店内では代表作「叫び」など37作品のレプリカ画を展示する

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 渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)7階のアジアンカフェ「Flowers Common(フラワーズコモン)」で4月10日、ノルウェー人画家エドワルド・ムンク生誕150周年記念プロジェクトの一環として「Cafe MUNCH」が期間限定オープンした。主催はスカンジナビア政府観光局(千代田区)。

起き上がり小法師(ぼし)」と「叫び」がコラボした「起き上がりムンク」

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 「叫び」を筆頭に知られるムンクは1863年、ノルウェー生まれ。家族の死や自身の病の体験から、死や病への不安、人間の愛をテーマにした連作で、複数の作品を並べて展示し空間全体で「生命のありよう」を表す「フリーズ・オブ・ライフ」を制作するなどした。1944年、約4万点の作品を残し80歳で亡くなった。ムンク生誕150年となる今年、「オスロ市立ムンク美術館」をはじめ、日本国内でもムンク展を開催するなど、さまざまな取り組みを展開する。

 期間中、店内にはムンクの作品のレプリカ画37点を展示。昨年、美術品の競売としては史上最高額となる約96億円で落札された1895年制作のパステル画、リトグラフを含む5点の「叫び」や、恋人をモデルにした「マドンナ」(1893年-1894年)、ムンクの「初恋の人」がモデルとなった「灰」、「叫び」と同じオロス市内エーケベルグの丘が背景の「不安」(1894年)、オスロ大学法学部の講堂に飾られている「太陽」(1909年-1911年)ほか。AR技術を用いたスマートフォンアートガイドアプリ「Art GnG」(無料)をダウンロードし、店内に掲出しているマーカーにかざすと作品個々の解説を見ることができる。

 併せて、限定メニューも提供。ノルウェーサーモンを使ったアペタイザーで、サワークリームをトッピングで添えた「ノルウェーサーモンのマリネ ライ麦パン添え」(930円)、リンゴンベリージャムをかけた俵型のミートボール「ヒョットカーケ~ノルウェー風ミートボール~」(830円)、「叫び」を模したデザインのチョコプレートをあしらった「『叫び』ジンジャーガトーショコラ」(650円)などをそろえる。

 19日21時から、オールナイトイベント「Midnight MUNCH-もう1人のムンク」を開催。店内では、オーロラと街の明かりを「再現」した光のインスタレーションを展開するほか、ノルウェー人アーティスト、カトー・カナリさんが演奏を披露。北極圏の水から作った「マック・ビール」やノオリジナルカクテルなどの提供も予定する。

 ムンクについて、在日ノルウェー王国大使アルネ・ウォルターさんは「人間の感情や内面にフォーカスしようと考えていた作家。時間で色あせない人間模様を描いている」とし、「ムンク作品の実情を楽しんでいただければ」と来店を呼び掛ける。スカンジナビア政府観光局アジア太平洋地区最高マーケティング責任者兼日本局長代理チェル・エレフセンさんは「『叫び』=『ムンク』=『ノルウェー』を知っていただきたい。(限定カフェで)ムンクの街・オスロを体験していただき、多くの方にオスロに足を運んでいただければ」とも。

 営業時間は11時~23時(金曜・土曜・祝前日は翌4時まで)。今月23日まで。8階「d47 design travel store」では、福島・会津の民芸品「起き上がり小法師(ぼし)」と「叫び」がコラボした「起き上がりムンク」(高さ3.5センチ=525円、同6.8センチ=1,050円)を販売。売り上げの一部は東日本大震災福島プロジェクトに寄付する。

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