「うめめ」「じいちゃんさま」など、さりげない日常をユーモアあふれる視点でとらえて人気を博す気鋭写真家・梅佳代さんの大規模展「ウメップ」が現在、表参道ヒルズ本館地下3階「スペース オー」（渋谷区神宮前4）で開催されている。

　梅さんは1981（昭和56）年、石川県生まれ。2002年に日本写真映像専門学校を卒業し、若手の登竜門とされるキヤノン主催の公募展「写真新世紀」で「男子」「女子中学生」がそれぞれ佳作を受賞。2007年にファースト写真集「うめめ」が異例のベストセラーとなり、第32回木村伊兵衛写真賞に輝いた。

　「じいちゃんさま」に続き2年ぶりとなる同名写真集「ウメップ」（リトルモア）の発売を記念した同展。会場では、梅さんが今年撮影したスナップ写真約1,500点を中心に、大判写真やドローイング、映像など200点を紹介する。

　スナップ写真はL版サイズに現像し、会場の壁一面に展開。家族や友人とのだんらんや学校訪問など、梅さんが今年体験したさまざまなエピソードを時系列順に並べ、日常を切り取る梅さんのユーモアあふれる視点を浮かび上がらせる。

　会場では、約2週間の展示期間中に撮影した写真も追加展示するという。梅さんは「撮れば撮るほど、（撮るための）理由なんてどうでもよくなった。面白いか面白くないかが重要で、撮った写真はわたしの自慢。自慢したいから、発表したくなる」と話し、「高そうな表参道ヒルズで、はっとしたバカな瞬間を見るってゆうのが面白い。表参道ヒルズに行ったことのない人たちが、初めて行くきっかけになればうれしい」と期待を寄せる。

　営業時間は11時～21時。入場料は、一般＝300円、大高中生＝200円、小学生以下無料。8月22日まで。