渋谷・上原でVOCA賞作家・三宅砂織さん新作展-フォトグラムで「夢幻的世界」表現

三宅砂織さん「テーブルクロス」(2010年、45.7×56センチ、gelatine silver print、©Saori Miyake)

三宅砂織さん「テーブルクロス」(2010年、45.7×56センチ、gelatine silver print、©Saori Miyake)

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 上野の森美術館(台東区)で開催中の「VOCA展」でグランプリとなる「VOCA賞」を受賞した三宅砂織さんの新作展が現在、渋谷・上原のギャラリー「GALLERY at lammfromm(ギャラリー アット ラムフロム)」(渋谷区上原1、TEL 03-5454-0450)で開催されている。

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 1975(昭和50) 年、岐阜県生まれの三宅さんは、京都市立芸術大学美術学部を卒業後、世界の美術大学の最高峰とされる英「ROYAL COLLEGE OF ART」で交換留学生として学び、2000年に京都市立芸術大学大学院を修了。これまで「FUKUGAN GALLERY」(大阪市)や「Yuka Sasahara Gallery」(千代田区)での個展や、韓国・スイスなどでもグループ展にも参加するなどアート活動を続け、今回現代美術の若手登竜門とされる「VOCA展 2010 現代美術の展望-新しい平面の作家たち」で、グランプリとなる「VOCA賞」を受賞した。

 会場では同賞以降に制作した新作を中心に6点を並べ、併せてインスタレーション作品も展示。カメラを使わずに印画紙の上に直接対象物を乗せて感光させる写真の技法「フォトグラム」を用い、透明フィルムに描いたドローイングやオブジェなどを感光させることで、少女たちがベッドの上でする内緒話やカーテンの裏側で遊ぶ様子などの「夢幻的世界」を作り出した。

 今年で17回目を迎える「VOCA展」は、「現在最も優れた仕事をしている作家」として全国の美術館学芸員、研究者、ジャーナリストなどの推薦委員が選出した40歳以下の若手作家の平面作品を一堂に紹介するもの。現代美術の若手登竜門とされ、これまでやなぎみわさん(1999 年VOCA賞)、村上隆さん(1994・2000 年出品)、蜷川実花さん(2006 年大原美術館賞)など国内外で活躍する作家が参加。三宅さんの今後の活躍にも期待が集まる。

  営業時間は12時~20時(土曜=11時~、日曜・祝日=11時~19時)。入場無料。4月20日まで。

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