南青山で墨絵アート作家のライブペインティングーいとうせいこうさんとの対談も

2008年、福井で開催された「太陰太陽暦展」でのライブペインティング風景

2008年、福井で開催された「太陰太陽暦展」でのライブペインティング風景

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 筆を使った墨絵アート作家上田みゆきさんによる季節がテーマの複合イベント「上田みゆき二十四節気展」が8月1日~3日、福井県のアンテナショップ「ふくい南青山291」(港区南青山5、TEL 03-5778-0291)で開催される。

二十四節気の1つで、暑さが最も厳しい時期とされる「大暑」を描いた作品(関連画像)

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 福井県生まれの上田さんは、美術学校で版画を学び、ポップアートに魅力を感じて東京に移住。色彩鮮やかなポップアート表現が全盛期を迎えていた1970年代半ばに偶然筆を手にし、墨の濃淡のみで表現する墨絵に新鮮な魅力を感じた。以降現在まで「下絵がなく、その時の精神状態が表れやすいことが醍醐味」と墨によるドローイングを続けている。

 同展は、昨年福井県「越前和紙の里」で開催した墨絵のライブペインティングイベント「太陰太陽暦展」を引き継ぐもの。竹をあしらった会場では、上田さんの版画作品などを展示しながら、ライブペインティングやトークイベントを3日間にわたって開催する。

 テーマは、1年を太陽の運行を元に区分けした立春から大寒までの二十四節気。1日にはライブペインティング「墨×句×音あわせ」を開催(13時30分~)。それぞれの期間をモチーフに薩摩琵琶と電子楽器が24曲のセッションを繰り広げる中で、20人の「俳句詠み」が即興で24の句を詠み上げ、上田さんは俳句と音から浮かぶイメージをその場で墨絵に描き上げる。

 約70分に及ぶ同プログラムについて、上田さんは「約畳1帖分の和紙を床に広げて描き続けるので腰にくる。半分(12枚)終えたところで弱気になる」と笑いながら、「残り5枚からは、お客さんや俳句詠み、演奏者の気持ちも盛り上がるのが伝わって、どんどん気持ちが入ってくる」と明かす。「俳句詠みには60代の方も多く、30代の奏でる電子音楽と、50代手前のわたしで世代のカベを越えた表現ができれば」とも。

 会場では会期中、福井の郷土料理「へしこ」や地酒、里芋やトマトなどの特産物を振る舞うほか、最終日の3日には、いとうせいこうさんを招きトークイベントも開催。朝日新聞でコラム「自己流園芸ベランダ派」を連載するいとうせいこうさんとともに、同コラムにイラストを寄稿する上田さんが、二十四節気について語り合う(13時30分~)。上田さんは「青山という土地柄、外国人や若い方などにも楽しんでもらえれば」と意気込む。

 入場無料。ライブペインティング、トークイベントはともに前売り=2,000円、当日=2,500円。

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