代官山で「男が絶滅した女だけの近未来SF」展-ファストフード店版「最後の晩餐」も

「最後の晩餐」がモチーフの「last supper」では、思い悩むイエスに替わって、ケータイを片手に涙する女子高生を配置した ©IPPEI GYOUBU

「最後の晩餐」がモチーフの「last supper」では、思い悩むイエスに替わって、ケータイを片手に涙する女子高生を配置した ©IPPEI GYOUBU

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 「男が絶滅した後に到来する女だけの世界」をテーマにした、気鋭イラストレーター・形部一平さんのグラフィックアート展「Strawberries(ストロベリーズ)」が7月24日、代官山「ギャラリー スピーク フォー」(渋谷区猿楽町、TEL 03-5459-6385)で始まる。

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 1974年大阪生まれの形部さんは、雑誌や広告を中心にキャラクターデザインやイラストレーションなどを手掛ける気鋭のイラストレーター。アメリカンコミックを思わせるポップな作風に加え、独自の「近未来ストーリー」から展開する細かいキャラクター設定が持ち味で、「アディダス・ジャパン ワールドカップ2002」の広告や、コカ・コーラの炭酸飲料「ドクターペッパー」のパッケージデザイン(2005年)などで知られる。

 同展は、今年4月に米オレゴン州「コンパウンドギャラリー」で開催した個展の凱旋(がいせん)企画第3弾。「ウイルスで男が絶滅した近未来」を舞台に「あっという間にそれを受け入れてしまった女だけの世界」を展開する最新グラフィックシリーズ「Strawberries」の4作品とともに、これまでの代表作など約30作品を一堂に展示する。

 「Strawberries」からは、歴史的名画「最後の晩餐」をモチーフに、ファストフード店で「おしゃべり」する女子高生13人を配した「last supper」や、渋谷のスクランブル交差点にポップな衣装の若い女性たちが集まった「Sibuya」などを紹介。

 物販コーナーでは、昨年発売した形部さんデザインのマスコットキャラクター「ELVIS(エルビス)」ブースを設置して、エルビスTシャツ(4,000円~)やエルビスフィギュア(10.000円~)などを販売する。

 海外初となった個展に、デジタル作家としてギャラリーの最高売上を記録するなど「手応えを感じた」という形部さん。日本では「アメコミっぽい」と評される作風について、「現地では『日本的だ』と言われた」との発見もあったといい、今後も同シリーズを「もっと形にしていきたい」と意気込む。

 営業時間は11時~20時(最終日は18時まで)。入場無料。木曜定休。8月5日まで。

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