ケニア・スラム街のストリートチルドレンに迫るドキュメンタリー、渋谷で公開

ストリートに生きる厳しさから、シンナーに溺れる子も後を絶たない。

ストリートに生きる厳しさから、シンナーに溺れる子も後を絶たない。

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 ケニアのストリートチルドレンの現状を伝えるドキュメンタリー「チョコラ!」が5月9日から、渋谷「ユーロスペース」(渋谷区円山町、TEL 03-3461-0211)で公開される。

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 「チョコラ」は、「拾う」を意味するスワヒリ語で、鉄くずやプラスチックの収集、物ごい、小間使いなどで生計を立てる子どもたちの意味もある。同作では、ケニアの首都ナイロビから車で約1時間の地方都市ティカを舞台に、スラム街に生まれストリートで暮らす子どもたちの厳しい生活環境や、その背景に迫る。

 メガホンを取ったのは、1992年に公開され話題を呼んだドキュメンタリー「阿賀に生きる」(佐藤真監督)の撮影担当として知られる小林茂さん。自身も、障害のある子どもを受け入れる学童保育所「つばさクラブ」に迫った3部作「こどものそら」(1997年~2000年)や、重度心身障がい児施設「第2びわこ学園」を追ったドキュメンタリー「わたしの季節」(2004年)などを監督してきた。

 2006年6月から約5か月に及んだ撮影では当初、ティカの子どもたちの自立支援を目指すNGO「モヨ・チルドレン・センター」の活動を拠点に展開していたが、「このままでは映画にならない」と急きょストリート、スラムなどでの撮影に変更。数カ月にわたる「丸腰」での取材で、比較的恵まれた家庭に生まれながら家出を繰り返したり、子育てを放棄されたりと、それぞれに複雑な背景を抱えながら互いに助け合うストリートチルドレンの姿を生き生きととらえた。

 公開初日の9日、12時25分~の上映終了後と14時30分~の上映前の2度、小林監督、撮影担当の吉田泰三さん、モヨ・チルドレン・センターの松下照美代表が舞台あいさつを行う予定。同9日・13日にはトークショー、10日にはミニライブも開催。開催時間は各日18時40分~の上映後。

ユーロスペースほか全国で順次公開予定。

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