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渋谷の街を舞台にXR展覧会 街なかにAR、国内外9組が参加

子ども達がワークショップで描いた絵などが見られる渋谷駅前スクランブル交差点付近の上空

子ども達がワークショップで描いた絵などが見られる渋谷駅前スクランブル交差点付近の上空

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 渋谷区内を舞台にしたXR(ARやVRなどの総称)展覧会「AUGMENTED SITUATION D」が現在開催されている。

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 渋谷・公園通りのデジタルクリエーティブの創造拠点「シビック・クリエイティブ・ベース東京(CCBT)」(渋谷区宇田川町)のコアプログラムである同所のパートナーとなるアーティストのフェロー制度「アート・インキュベーション」の一つ。企画公募の中から選ばれた3組を含む5組のクリエーターが、試作費のサポートやスペース・機材の利用、専門家のアドバイスなどを受けながら作品や企画を具体化にとり組んでいる。

 展覧会は、公募で選ばれたプロデューサー浅見和彦さん、メディアアーティストのゴッドスコーピオンさん、キュレーターの吉田山さんのチームによる企画。ビジュアルアーティストだけでなく、建築家など国内外9組のクリエーターが参加するほか、音楽家などとも連携した。

 独アーティストMarkus Selgさんは、代々木公園の渋谷ゲート展望台を台座と見立て「スカラベ(フンコロガシ)」がダンスする作品を制作。渋谷駅前スクランブル交差点付近の空には、同展に向けて開催したワークショップで子ども達が描いた絵などが浮かび上がる。センター街ではsuzuko yamada architectsの作品を展開。同所で録音した音声を自動文字起こしし、その文字を3DCG化。ビルの外壁から降ってくるような作品に仕上がっている。渋谷フクラス1階の観光支援施設「shibuya-san」では独アーティストSimon Weckert作品を見られる。店内に置いた植木に紐付いた作品で、東京やニューヨーク、ベルリン、ニューデリーなど、各都市のウェブサイトに記載されている空気の汚染状況のデーターを可視化。汚染状況に応じて、植木の回りのエフェクトが変化する。

 ゴッドスコーピオンさんは、今も猿楽町に残る6世紀に作られた古墳「猿楽塚」を題材にしたVR作品「無始無終」とAR作品「常世隠世」を発表。VRは、物理学者エルヴィン・シュレーディンガー「生命とは何か」の中から自身が良いと思った部分を抜き出し対話ソフト「チャットGPT」で口語にリライトしたナレーションから始まり、能「卒塔婆小町」を原型にした禅問答など15分の作品となっている。ARは場所を限らず見られる作品で、体験者がいる場所から「猿楽塚」までの道のりを示す。

 CCBTをインフォメーションとして、同所で各作品のQRコードを記載したパンフレットを配布するほか、スマートフォンの充電スペースも用意する。作品の鑑賞にはアプリ「STYLY」のインストールが必要。

 CCBTの鑑賞時間は13時~19時、shibuya-sanの営業時間は10時~21時。参加無料。今月21日まで(20日は観賞不可)。

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