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テイクアンドギヴ・ニーズ、富ヶ谷と道玄坂にホテル「TRUNK(HOTEL)」出店へ

「TRUNK(HOTEL)DOGENZAKA」のルーフトッププールのイメージ

「TRUNK(HOTEL)DOGENZAKA」のルーフトッププールのイメージ

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 テイクアンドギヴ・ニーズ(品川区)が手掛けるブティックホテル「TRUNK(HOTEL)」が2027年3月ごろ、渋谷・道玄坂に開業する。

「TRUNK(HOTEL)YOYOGI PARK」の外観イメージ

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 婚礼大手として知られる同社は、2017(平成29)年に渋谷・キャットストリート近くに「TRUNK(HOTEL)」(渋谷区神宮前5)を出店しホテル事業に進出。同ホテルは「ソーシャライジング」をテーマに、LGBTQや知的障がい者らの支援など多様性の推進、結婚式やイベントで使った花をブーケにアップサイクルして販売する生花店、地元のNPO法人に売り上げの一部をドネーションする活動などもしている。その実績なども踏まえ、今回の出店が決まったという。

 「TRUNK(HOTEL)DOGENZAKA(仮称)」が出店するのは、道玄坂の途中に位置するエリアで計画されている「道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業」(道玄坂2)。同事業では、コの字型の敷地(面積約6720平方メートル)に地上30階建てのオフィス棟と、ホテル棟の建設を予定している。

 ホテル棟に出店する同ホテルは、地下2階~地上11階、塔屋1棟の高さ約60メートルの建物で、延べ床面積は約1万3000平方メートルとなる。客室(28平方メートル~120平方メートル)は120~130室。「『東京カオス』をラグジュアリーに表現する」と言い、ルーフトップにはプールやバー、シアタールームなどを設置するほか、ジム、レストラン4~5店舗、地下にはスパを併設する予定。客室単価は5万円~30万円を想定する。

 加えて2023年8月(予定)には、渋谷・富ヶ谷に「TRUNK(HOTEL)YOYOGI PARK」(富ヶ谷1)も開業を予定している。代々木公園などを一望できる景観から出店を決めた。敷地面積は1550平方メートルで、地上7階建て、延べ床面積は1499.26平方メートルとなる。「アーバンリラックス」をコンセプトに、ルーフトップにはプールとバーを設置。客室は25~30室で、スタンダードルーム(25平方メートル+バルコニー約8平方メートル)、スイートルーム、最上階のペンタハウススイートを予定し、全室にバルコニーを備える。客室単価は4万8,000円~18万円を想定する。

 現在同グループ売上高構成比ではホテル事業が8.2%とブライダル事業が大半を占めているが、2030年度に向けて「収益性の高い」ホテル事業を成長させ新たな事業の柱にしていく方針を策定。そのため、2030年度までに27店舗以上を新規出店し、ホテル事業だけで640億円の売り上げをそれぞれ目指すことを発表すると同時に、両ホテルの出店も明らかにした。

 「ブティックホテル」とは、店舗ごとに異なるコンセプトやクリエーティビティを持つ高品質・高価格帯のホテルとされている。消費や価値観、ライフスタイルの多様化に伴い世界のホテル市場は変化し、従来は高価格帯とされてきた「ラグジュアリー」ホテルは、現在では多様なスタイルに合わせた「高付加価値を提供できる」ことも含まれているという。世界のホテル市場では「ラグジュアリー」と「エコノミー」の二極化が進んでおり「この波は確実に日本にも来る」(野尻佳孝会長)と考えるなか、同社は「ラグジュアリー」の中でも世界で広がりを見せている「ブティックホテル」市場を日本に創出することを目指す。「TRUNK(HOTEL)」は、ラグジュアリーホテルの中でも「未体験なことや刺激を求める」「自己実現力が高い」富裕層をターゲットにする「ディスラプティブラグジュアリー」と位置付けている。

 同社は新ブランド「EVOL HOTE(仮称)」の展開も明らかにしたが、富ヶ谷と道玄坂への出店で渋谷区内に「TRUNK(HOTEL)」ブランドが3施設となる。場所や広さに応じて出店ブランドを決めると言うが、「TRUNK(HOTEL)」は、「最初の利用時の満足が高ければ、同じエリアに出した方が再び来街する時の利用率が高い」(野尻会長)と、かねてドミナント戦略を考えていたブランドだという。

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