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NHK新放送センター基本設計 2025年に新情報棟、スタジオパークは閉館へ

全ての建替完了後のイメージ図(点線内)

全ての建替完了後のイメージ図(点線内)

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 NHKは、東京オリンピック・パラリンピック終了後の2020年9月に着工予定の新放送センターについて、2025年の運用開始を目指す第1期・情報棟の基本設計を発表した。

情報棟外観イメージ

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 現NHK放送センター(渋谷区神南2)は、敷地面積8万2646平方メートル。1965(昭和40)年の完成(第1期工事)から50年以上がたち、老朽化・狭あい化が進んでいることから、2016年8月に建て替えの基本計画を発表。「情報棟」「制作事務棟」「公開棟」などから成る放送センターを順次建て替える方針を明らかにしていた。

 このほど整備概要を発表した第1期工事では、報道・情報スタジオなどが入る情報棟を建設。延べ床面積は7万6966平方メートル。情報棟の建設予定地にある現「ふれあいホール」あなどを解体し、建設工事に入り、放送開始100周年となる2025年の運用開始を目指す。「現放送センターからの機能切り替えに万全を期す」として、第1期工事完了は2026年末を予定する。

 設計面では、情報棟・制作事務棟を一体免震構造とし大地震時の安全性を高めるほか、液体燃料に加え都市ガスも併用する自家発電設備を整備し防災・減災報道の拠点としての機能を維持。代々木公園や国立代々木競技場の体育館など周辺と調和した「自然な色合い」のデザインを採用し、公開エリアへの歩行者用通路やエスカレーター、バリアフリー環境を整えることで、アクセスしやすい動線も確保する。建物の空調などは省エネルギーに配慮しCO2排出量削減を推進、屋上緑化や植栽なども進める。

 第1期着工に伴い、NHKスタジオパークは2020年10月に閉館。スタジオパークが担ってきた番組広報、放送体験などの機能は、渋谷駅直上の高層複合施設「渋谷スクランブルスクエア東棟」14階にオープンした「NHKプラスクロスSHIBUYA」や、NHK放送博物館(港区)、各放送局などに移すほか、各地で親子向けイベントなども開く予定。

 継続利用を決めたNHKホールは、天井の耐震性を高める改修や設備更新などの工事のため2021年3月から2022年6月まで休館。2021年の「NHK紅白歌合戦」は東京国際フォーラム(千代田区)から放送する。

 第2期以降の工事は、情報棟完成後を予定。建設費は、竹中工務店・久米設計による設計施工共同企業体への契約額573億円を含む600億円(第1期)を想定。第2期以降の想定建設費は1,100億円。

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