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地元小学生が作った「千駄ヶ谷インバウンド観光マップ」、原宿などで配布

作ったマップを外国人観光客に説明する児童たち

作ったマップを外国人観光客に説明する児童たち

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 渋谷区立千駄谷小学校の児童たちが3月19日、オリジナルの「千駄ヶ谷インバウンド観光マップ」を原宿・表参道エリアで配布した。

児童たちが作った「千駄ヶ谷インバウンド観光マップ」

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 6年1組(27人)の「総合」の授業で製作したもの。昨年4月から7月ごろにかけて区内にキャンパスを構える津田塾大学の協力の下、授業で取り組む課題を決めるために原宿・表参道エリア周辺で店の人たちや外国人観光客にインタビュー。当初、2020年の東京五輪・パラリンピックに向け「困っていること」「不安なこと」を聞いていたが、インタビューを進めるうちにメイン会場となる国立代々木競技場にも近い千駄ヶ谷エリアが「知られていないことに気が付いた」という。そこから、千駄ヶ谷の認知などを広めることを課題に、マップ作りが始まった。

 8月に児童がナビゲーションサービスの「ナビタイムジャパン」(港区南青山3)と渋谷区観光協会に電話し協力を仰いだ。協会は観光マップの作り方などをレクチャー。同社は文章の英語化やデザインなどを担当した。当初デジタルのマップを考えていたが、一緒に作れたり配布できたりすることから手に取れるフリーペーパー仕様に仕上げた。サイズはタブロイド判でページ数は11ページ。児童が手描きした地図では、新国立競技場や国立能楽堂、鳩森八幡神社、東京・将棋会館など文化的な場所から、カフェ、フィギュアショップ、風呂敷専門店、児童遊園地など幅広く36カ所を紹介。一部施設・店舗は、子どもたちが撮った写真やインタビューなども合わせて掲載している。

 出来上がったマップは3月14日・19日にそれぞれ1時間、原宿駅と明治神宮の間に位置する神宮橋付近や神宮前交番横「まちかど庭園」など5カ所で外国人旅行客に配布。1万5000部用意したが、2日で1万分ほどを配布したという。

 同校の田口凛さんは「取材をするのが一番時間も長かったし大変だったけど楽しかった」と地図作りを振り返り、「思っていたよりもうまくできていてびっくり。伝統のものもあるが、新しいものもいっぱいあって、伝統と新しい文化の交じり合いを感じた」と言う。配布してみて「たまに受け取ってもらえないとつらかったが、頑張ってみたいな声を掛けてくれる人も多くて力になった」とも。

 マップは掲載している施設・店舗、千駄ヶ谷駅に置く。今後も増刷し、継続して配布していく予定。

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