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渋谷川に架かる新「金王橋」落成  渋谷ストリームへの動線として拡幅整備

新しくなった「金王橋」

新しくなった「金王橋」

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 渋谷川に架かる新「金王橋(こんのうばし)」(渋谷区渋谷3)が7月14日、落成した。

地元の家族3世代が渡り初めをした

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 100年に1度といわれる大規模な再開発工事が行われている渋谷駅周辺。駅南街区は、9月に開業を控える商業施設「渋谷ストリーム」(同)の開発や渋谷川の再生、川沿い約600メートルにわたる遊歩道や広場2カ所の整備などを行っている。

 金王橋(全長10メートル)は、渋谷駅街区土地区画整理組合が公共施設整備の一環として、明治通りからJR渋谷駅側をつなぐ渋谷区特別道第552号路線(全長約50メートル)の整備とともに2015年から架け替え工事を行っていた。幅員は4メートルから12メートルに拡幅し、明治通り側からの一方通行が、対面通行路となった。それに伴い明治通りの信号機の増設や横断歩道の移動なども行った。

 当日は、隣接する金王橋広場(9月供用開始)で金王八幡宮の神主を招いて落成式と、渡り初めの式典を行った。渋谷生まれ・育ちの長谷部健渋谷区長は「私の子どものころからブルースっぽい、しっとりとしたエリア。その雰囲気を残しつつ、この川沿いの開発は進んでいる。代官山や恵比寿、今後工事が始まる桜丘町へも行きやすくなり、世界に通じるような街になっていく大きな一歩となる橋になると思う」とあいさつ。

 渋谷・東地区まちづくり推進協議会・小林幹育(まさやす)代表幹事は、渋谷ストリームの開業や遊歩道の整備などを含め「益々の発展が見込める。渋谷はそれぞれのエリアが違う顔を持っている。こちらにも新たな顔ができてくるのかな、と期待しながら橋の完成を祝いたい」と喜びを表現し、「幅広にできた都心の中での溜まり空間となるここを拠点に南側に駅街区のにぎわいが広がれば」と期待を込めた。

 渡り初めでは、「世代を超え受け継がれる長寿の橋となるように」(渋谷駅南街区土地区画整理組合・鈴木廣理事長)と思いを込め、地元の二家族を招いた。小池酒店(渋谷3)を営む小池さんは、嫁いで50年以上の布子(のぶこ)さん(82)、次女の美佐子さん(47)、その夫の昌紀さん(52)、息子の巧馬さん(小6)、智己さん(小3)が出席。変わりゆく街並みに布子さんは「最初は寂しかった」というが、初めての渡り初めに「本当にうれしい。元気でいて良かった」と笑顔を見せた。山形から渋谷に移り住み80年以上となる寒河江さん一家は、トシエさん(82歳)、長男の弘さん(56)、妻の明美さん(同)、長男の皓さん(大学3年)、弘さんの弟・孝さん(52)が出席。トシエさんは続く再開発に向け「楽しみの方が大きい」と期待を込める。

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